研究課題/領域番号 |
19K02558
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
加藤 善子 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (90434969)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 近代日本 / 中等教育利用 / 京阪神地域 / 私立中学校 / 実業層の学校利用 |
研究実績の概要 |
2019年度は、灘中学校の資料室において目録作成に着手し、作業の多くの部分を資料室の資料整理と目録作成に充てた。同時に、神戸一中の卒業生の中から実業層の人物を抽出する作業に着手した。神戸高等商業学校の卒業生名簿(就職先の情報を含む)を入手したので、そのデータベース化に着手し、以前に作成した神戸一中生徒のデータベースと結合するべく、作業を進めている。 合わせて、今年度の計画であった神戸市内の人口動態・産業化・工業化過程などの概観については、資料を収集し、特に地方における産業化過程についての基礎文献にあたった。引き続き資料整備・読み込みを続ける。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画よりも早く灘中学校の資料整理に着手できたことで、目録作成作業は順調に進んでいる。神戸一中データの再分析については2020年度に行う予定であったが、神戸高商の名簿(出身中学と就職先の情報を含む)を入手できたことで、予定よりも進んでいる。一方で、神戸市内のその他の中学校の学校史等の分析については、十分な作業ができていない。 一応の文献と神戸一中・神戸高商の名簿を入手したことで、目下の状況で出張がままならない状況でも、作業および研究を進められる状態にある。
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今後の研究の推進方策 |
今年度から成果発表を予定しているので、まずは教育社会学会での発表に向けて、神戸一中から神戸高商に進学した生徒・学生の就職先と地域までをつなげたデータベースを作成し、出身階層・進学・就職パターンの分析を進める。 今年度に予定している各種統計データの収集・分析については、オンラインで入手できるものから始める。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費が21万8千円ほど使用できなかったのは、灘校の資料室用に購入するつもりであったタブレット端末が、灘校の費用で購入することになったことによる。従って次年度に、出張費や謝金等で使用することにしたいと思っていたが、灘校・神戸高校がともに休校中で、特別警戒区域であることもあって、使用するのは再来年度になるかもしれない。
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