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2019 年度 実施状況報告書

大学進学地域移動の計測手法の新開発とその適用--空間統計学と教育社会学の学際融合

研究課題

研究課題/領域番号 19K02564
研究機関九州大学

研究代表者

木村 拓也  九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (40452304)

研究分担者 西郡 大  佐賀大学, アドミッションセンター, 教授 (30542328)
立脇 洋介  九州大学, アドミッションセンター, 准教授 (50511648)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード大学進学 / 地域移動 / 空間統計学 / 逆機能 / 意図せざる結果 / 主体性評価
研究実績の概要

本研究「大学進学地域移動の計測手法の新開発とその適用--空間統計学と教育社会学の学際融合」は、地域特化係数、ゼロ強調ポアソン回帰モデル、対数線形モデルなどの空間統計学の新手法を適用し、大学(入試)改革に伴い、大学進学時の地域移動が経年変化しているのかを分析・検討するものである。従前、教育社会学の大学進学地域移動研究で用いられた「学校基本調査」や「国勢調査」では、移動元×移動先の1次クロス表(移動表)が主な分析対象であったが、近年、各大学各学部別の県別進学者数が一覧表になっている「大学基本情報」(http://portal.niad.ac.jp/ptrt/table.html)や、各大学別に受験区分別の県別進学者数が集計され公開されるなど、移動表とは異なる新しいマクロデータが公開されるようになってきた。県単位で人数をカウントした計数データ(カウントデータ)は、従前、安田(1971)で提案されてきた移動表の分析の系列とは異なり、新しい分析手法が求められている。本研究の目的は、計数データ(カウントデータ)に基づいた大学進学地域移動のマクロ分析の新手法を空間統計学の手法を開発し適用することである。そうした研究によって、大学(入試)改革が、大学進学時の地域移動を縮小させる方向に機能するという「意図せざる結果」になっていないかを検証する。1年目は、アドミッションセンターに所属する研究分担者の各大学が保持する入試区分別・学部別・県別の志願者数データを整理した。過去25年分のデータ整理が終わったところであり、2年目に向けて、学校基本調査のデータの入手について、文部科学省へのデータ利用申請書を準備しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの整理が時間を要するが、個別大学のデータではあるが、すでに25年分のデータ整理を終えており、あとは分析を行う状態にまで到達したことが、何よりも大きな研究成果であると言える。2年目に、分析手法の開発と全国データの入手、3年目に、分析と論文執筆を控えており、その準備は、着々と進んでいると言える。

今後の研究の推進方策

本研究では、地域特化係数、ゼロ強調ポアソン回帰モデル、対数線形モデルなどの空間統計学の新手法を援用し、教育社会学における大学進学地域移動の計測手法として活用する。その活用方法について、大学入試の地域移動データを分析することに特化した問題を洗い出すことが先決である。また、大学改革支援・学位授与機構が大学基本情報として公開している国公立大学・短期大学の学部別・県別の志願者数データや、学校基本調査にある国公私立大学・短期大学の学部別・県別の志願者数データについても整理を進める必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 推薦入試合格者へのインタビュー調査―九州大学共創学部を例に―2020

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 30 ページ: 242-247

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 総合的・多面的な評価の理論と実践--公平・公正に入学者選抜を実施するために2019

    • 著者名/発表者名
      木村拓也
    • 学会等名
      徳島大学高等教育研究センターアドミッション部門主催FD
    • 招待講演
  • [学会発表] 大学入試のリスクマネジメント2019

    • 著者名/発表者名
      木村拓也
    • 学会等名
      第17回高大連携教育フォーラム
    • 招待講演
  • [学会発表] Moodleでの授業評価のポイント/九州大学教育学部の高大接続について2019

    • 著者名/発表者名
      木村拓也
    • 学会等名
      九州大学経済学研究院FD研修会
    • 招待講演
  • [図書] 大学入試改革は高校生の学習行動を変えるか2019

    • 著者名/発表者名
      山村滋・濱中淳子・立脇 洋介
    • 総ページ数
      264
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      4623086437

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公開日: 2021-01-27  

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