研究課題/領域番号 |
19K02590
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
小林 隆司 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (70337989)
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研究分担者 |
石橋 裕 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (50458585)
伊藤 祐子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60289973)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 放課後児童クラブ / 専門職連携 / 作業療法 / 生活の質 |
研究実績の概要 |
(目的):2019年度は、比較群を設定しない介入研究の実施とサンプルサイズ等の決定を目的とした。 (対象):岡山県内の放課後児童クラブ5ヶ所程度に依頼をして、1ヶ所5人(合計25人)程度、発達障害をもち支援が必要な児童を選んでいただいた。文書で保護者及び本人から同意が得られた場合に支援対象児童とした。実際の支援対象としてエントリーされた児童は20人となった。 (協業の方法):作業療法士と協業する支援員は各放課後児童クラブ1名とした。放課後児童クラブでの協業の実績のある作業療法士5名を雇用して、1人1施設を担当していただいた。この作業療法士に、1回2時間の現場での協業を2週に1回、3カ月程度おこなっていただいた。協業の方法は生活行為向上マネジメントのプロセスに準じて行うが、作業療法士は直接児童の支援には参加せず、現場の観察と支援員との相談を専らとした。 (成果指標):メインの成果指標を「小学生版QOL尺度」とした。また、副次的な成果指標として、「児童の強さと困難さアンケート」と「EQS情動知能スケール」を用いた。これらは、当該児童の行動や情緒の問題、非認知的スキルについて評価するもので、支援員に回答を求めた。 (データ収集):2019年度末までに最終的に17名のデータが収集できた。 (公表):介入前のデータを使用し、QOLと非認知的スキルとの関係を解析し、国際学会にエントリーしアクセプトされた(ただし学会は1年延期となった)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
協業の実施については概ね予定通り進んだが、データ収集の最終段階で、COVID-19の影響もあり、放課後児童クラブが落ち着かない状況となり、データがすべて揃うのに時間を要した。そのため、データ解析と知見の公表が若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは今あるデータ解析を急ぎ、最適なサンプルサイズの決定や成果指標の感度を評価する予定である。
本年度からランダム化比較試験の実施に入る予定であったが、現在、COVID-19の影響で、放課後児童クラブへの介入が困難な状況で、引き続き、研究フィールドの確保に向けて、施設への依頼などを行っていく予定であるが、開始時期については未定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初目的よりも研究対象者数が少なくなり、その分の謝金等が減じたので。
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