研究課題/領域番号 |
19K02614
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
高橋 眞琴 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30706966)
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研究分担者 |
田中 淳一 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00212035)
牛込 彰彦 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (80528331)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 発達支援 / 多感覚 / 音楽 / リラクセーション / アウトリーチ |
研究実績の概要 |
2021年度においても,新型コロナウイルス感染症防止の観点での緊急事態宣言や重点措置等の発出に伴い,研究遂行が困難な時期が多かったが,各種自粛要請が解除になっている期間に,音楽を介した環境設定に関する情報収集を行った。マット等での遊びを介した文字の習得や支援を受けながらの楽器演奏が楽譜を見ながらの主体的な演奏につながっていった事例等により,多重感覚環境を用いた発達支援の可能性が示唆された。知的障害のある子どものリラクセーションに関連する調査について,内容を整理したが,メディア機器によるリラクセーションが用いられていることや,好みの感覚を活用することが示唆された。一方,知的障害のある子どものリラクセーションを促す方法について,把握していない保護者も多い状況より,活動例の提案など,家族へのアウトリーチの必要性も考察された。これらの内容については,学会で発表した。新型コロナウイルス感染症対策として,マスクを日常的に着用しているが,このような状況下では,口渇といった不快な感覚がもたらされると考えられる。渇き感覚を生じさせる正中視索前核のノルアドレナリン作動性神経の活動が,終板脈管器官からのガンマアミノ酪酸作動性神経により抑制されており,血漿浸透圧の上昇でこの抑制から解放される機構について学会で発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で,学校生活に不安がある児童が多重感覚環境の一つとして使用可能なポータブル器材を用いた際の情報収集等も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度においても,緊急事態宣言や重点措置の発出に伴い,渡航や入出国が困難な期間が大半であったが,所属研究機関のガイドラインに沿って,国内における研究を進めていった。
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今後の研究の推進方策 |
英国の研究協力者からも連絡があり,新型コロナウイルス感染症状況下であったため,遠隔テレビ会議システム等を用いた研究協力依頼を申し入れた。2021年度末においても,新型コロナウイルス感染症に伴う社会情勢の影響下にあったため,研究延長の申請を行った。延長となった2022年度においても新型コロナウイルス感染症予防に係る政府や所属研究機関のガイドラインに沿って,研究を進めていき,研究の総括を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度においても,新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言や重点措置の発出に伴い,渡航や入出国が困難な期間が大半であり,国内においては,所属研究機関のガイドラインに沿って,研究を進めていったが,研究延長の申請を行うことで,2022年度に,情報収集,一般にも公開するシンポジウムの開催,報告書冊子の作成等を通して,研究の総括を行うこととした。
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