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2020 年度 実施状況報告書

発達性協調運動障害を対象とした,運動機能評価尺度および運動プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K02617
研究機関東京都立大学

研究代表者

新田 收  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (80279778)

研究分担者 松田 雅弘  順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (40453485)
楠本 泰士  東京工科大学, 医療保健学部, 講師 (60710465)
小山 貴之  日本大学, 文理学部, 教授 (80579110)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード発達障害 / バイバイ動作 / 粗大運動 / 幼児期 / 運動発達 / 感覚障害
研究実績の概要

【目的】定型発達児では月齢12-13カ月でバイバイの動作模倣が認められると報告されている。しかし、バイバイ動作の遅滞が認められる児童に対する運動発達や感覚統合について検討された例は少ない。そのため、バイバイ動作の遅滞が認められる児童における運動発達と感覚統合の関係を明らかにすることを目的とした。
【対象】保育園に通園している、月齢7~41カ月の定型発達児57名を対象とした。平均月齢は27.1±8.1カ月であった。
【方法】対象施設の保育士にバイバイ動作の有無、遠城寺式乳幼児分析的発達検査、及び感覚検査を依頼し調査を行った。バイバイ動作は、「相手に掌を向け、上肢を左右に動かす動作」と定義し、感覚検査は日本感覚統合インベントリー及び、ITSP乳幼児感覚プロファイルを用いた。統計解析は、バイバイ動作の有無から対象児を2群に分類し、月齢、運動発達項目をMann WhitenyのU検定にて調べた。次に、月齢20-22カ月の児童を対象に、運動発達項目、感覚検査を上記の検定にて調べた。有意水準は5%とし、統計解析はSPSSvr25を用いた。本研究は首都大学東京倫理委員会承諾のもと行った。
【結果・考察】分析の結果、バイバイ動作の有無と月齢(p=0.013)、運動発達項目、20-22カ月の児童におけるバイバイ動作の有無と感覚検査(p=0.046)で有意差が認められた。したがって、月齢に伴い運動機能が発達し、バイバイ動作が認められる。また、バイバイ動作の遅滞が認められた児童では、感覚刺激受容の偏倚が認められたことを示している。これは、新たな運動発達及び感覚の指標としてバイバイ動作の活用が有効であると示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナ感染予防のために,データ収取が一部予定通り行えなかった

今後の研究の推進方策

感染予防に十分配慮しながら,当初予定を達成できるよう,研究を続行する

次年度使用額が生じた理由

COVIT-19(旧通称:新型コロナウイルス)感染予防対策のための,国内外の移動が大きく制限され,また大規模なデータ収集が計画通り粉得なかったため支出が予定通り粉われなかった・2021年度にこれらを含め,予算を支出し,研究を推進する

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 知的障害特別支援学校高等部生徒における上肢協調運動の特徴と動的バランスとの関連2020

    • 著者名/発表者名
      楠本泰士, 新田收, 高木健志, 松田雅弘
    • 雑誌名

      日本保健科学学会誌

      巻: 23(3) ページ: 134-138,

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 痙直型脳性麻痺患者におけるTrunk Impairment Scaleの信頼性と妥当性2020

    • 著者名/発表者名
      楠本泰士, 藤井香菜子, 林寛人, 高木健志, 網本さつき, 松田雅弘, 新田收
    • 雑誌名

      理学療法学

      巻: 47(2) ページ: 181-188

    • DOI

      10.15063/rigaku.11683

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 親子分離経験が脳性麻痺児の社会適応能力に与える影響2020

    • 著者名/発表者名
      楠本泰士, 新田收, 高木健志, 松田雅弘
    • 雑誌名

      The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine

      巻: 57(11) ページ: 1090-1098

    • DOI

      10.15063/rigaku.11683

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 幼児期における感覚刺激受容の偏りと運動能力の関係2020

    • 著者名/発表者名
      高橋恵里, 小野治子, 新田收
    • 雑誌名

      日本保健科学学会誌

      巻: 22(4): ページ: 183-189

    • DOI

      10.24531/jhsaiih.22.4_183

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characteristics of dynamic standing balance with and without an insole in patients with spastic diplegia cerebral palsy2020

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Kusumoto,Junko Tsuchiya,Yoshiteru Watanabe,Masaru Umeda,Tadamitsu Matsuda,Kenji Takaki,Osamu Nitta
    • 雑誌名

      Journal of physical therapy science

      巻: 32(1) ページ: 23-26

    • DOI

      10.1589/jpts.32.23

    • 査読あり
  • [学会発表] 親子分離経験が脳性麻痺児の社会適応能力に与える影響2020

    • 著者名/発表者名
      菊地 謙,新田 收,松浦 孝明
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会
  • [学会発表] 健常成人における新規運動課題に対する短時間の観察学習の影響2020

    • 著者名/発表者名
      高橋 露草,佐々木 優太,佐藤 瑞紀,鈴木 萌,新田 收
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会
  • [学会発表] 健常成人における、視覚的ワーキングメモリのトレーニング効果と運動イメージの関係2020

    • 著者名/発表者名
      鈴木 萌,佐々木 優太,佐藤 瑞紀,高橋 露草,新田 收
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会
  • [学会発表] 健常大学生の視覚的ワーキングメモリーにおける、図形課題と数字課題の関係2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤 瑞紀, 佐々木 優太, 高橋 露草, 鈴木 萌, 新田 收
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会
  • [学会発表] 健常成人における、Tパズル解答時間と視空間認知の関係2020

    • 著者名/発表者名
      佐々木 優太, 佐藤 瑞紀, 高橋 露草, 鈴木 萌, 新田 收
    • 学会等名
      日本リハビリテーション医学会

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公開日: 2021-12-27  

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