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2020 年度 実施状況報告書

母児が健やかに実践できる母乳栄養法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K02624
研究機関東京農業大学

研究代表者

若菜 宣明  東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (30508221)

研究分担者 本間 和宏  東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (00190273)
白井 智美  東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (60803848)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード乳児 / 授乳婦 / 母乳 / 栄養
研究実績の概要

前年度から継続して母乳中の栄養成分および生理活性物質を測定し母乳中の栄養成分や生理活性物質における季節変動や経年変化も解析した。具体的には、母乳中のエネルギー量、たんぱく質、脂質、糖質量、ビタミンK濃度を測定した。母乳は用手にて搾乳後-80℃にて冷凍保存した母乳を流水中にて解凍して各種解析に供した。母乳中のエネルギー量は熱研式断熱熱量計、たんぱく質量はケルダール法、脂質量はレーゼゴットリーブ法を、糖質量は、全糖量をフェノール硫酸法により、乳糖量をレイン・エイノン法により測定した。ビタミンK濃度として、母乳中のPhylloquinone(以下、PKとする)、Menaquinone(以下、MKとする)はMK-4とMK-7をHigh performance liquid chromatography(HPLC)法により測定した。母乳中のエネルギー量は66.0±2.9kcal/100g、たんぱく質量は2.20±0.33g/100g、脂質量は0.0388±0.0147g/100mL、全糖量は8.22±1.04g/100g、乳糖量は7.28±0.38g/100gであった。母乳中のビタミンK濃度は、PK6.4±4.4ng/mL、MK-4は4.4±0.9ng/mL、MK-7は0.8±0.3ng/mLであった。母乳中のエネルギー量およびたんぱく質、脂質、全糖量が様々な要因にどのように影響されるかを検討したところ、初産婦の母乳中のエネルギー量は経産婦の母乳中エネルギー量に比較し有意に高値を示した。さらに30歳以上の授乳婦の母乳中エネルギー量は30歳未満の授乳婦の母乳中エネルギー量より有意に高値を示した。30歳以上の授乳婦の母乳中全糖量は30歳未満の授乳婦の全糖量に比較し有意に高値を示した。母乳中のビタミンK濃度は出産回数などの影響は見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、母乳の提供者である授乳婦への食事の聞き取りを十分行うことができなかった。これにより授乳婦における健康問題の抽出等に至っていない。次年度は授乳婦における健康問題の抽出ができるように調査計画を再検討し進めていく。

今後の研究の推進方策

今後の研究推進方策としては、母乳中の栄養成分・生理活性物質を解析するため、令和元年度、令和2年度から継続して母乳中栄養成分および生理活性物質の測定、解析を行う。
また、遠隔面談ツールなど用いて授乳婦に対する面談を行い、食事摂取状況等や母乳栄養法の実態調査として授乳婦の健康問題も含めてアンケート調査を行う。この結果を授乳婦を対象とした母親学級での栄養教育の資料として反映できるよう知見を蓄積する。

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公開日: 2021-12-27  

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