研究課題/領域番号 |
19K02629
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
酒井 俊郎 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (80249242)
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研究分担者 |
藤井 勝紀 愛知工業大学, 経営学部, 教授 (10165326)
浦野 忍 藤田医科大学, 医学部, 客員助教 (20839328)
田中 望 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (50387635)
石垣 享 愛知県立芸術大学, 美術学部, 教授 (60347391)
早川 健太郎 名古屋経営短期大学, 子ども学科, 准教授 (70740421)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 幼児 / 体力・運動能力 / 年代変化 / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
2019年度は、愛知県下全地域(名古屋市、西三河、東三河、尾張地区)の公立幼稚園と保育所、こども園、私立幼稚園と保育所、こども園在籍児を対象に「①幼児の体力・運動能力測定および②幼児に関わるアンケート調査結果」を収集した。その結果3160名(男児:1672名、女児:1488名)分の資料を得ることができた。 ①の体力・運動能力テスト【定量的な測定項目】1)20m走、2)立ち幅跳び、3)テニスボール投げ、4)反復横跳び、5)けんけん跳び、6)縄跳び、7)懸垂、8)片足立ち、9)ボールつき、10)跳び越しくぐり。【定性的な測定項目】1)逆上がり(低鉄棒)、2)テニスボールの的当て、3)転がりボール蹴り、4)テニスボールの両手受け、5)でんぐり返し(マット使用)、6)開脚とび(幼児用跳び箱使用)。②のアンケート調査(幼児の保護者を対象):アンケートの表題は、「幼児の生活習慣、リズム、環境等に関する調査票」と題して、A.園児の生活リズムについて。B.園児の朝の生活習慣について。C.園児の降園後の生活習慣について。D.園児の夕方の生活について。E.家庭での保育について。A,B,C,D,Eについて質問したものである。 また、結果の解析に主に関わる酒井、藤井教授、田中講師は年度前半に(国際学会への参加を通して情報収集に加え)綿密な打ち合わせを行い正確かつ的確な解析が行えるよう準備を行った。さらに、過去に得られたデータの見直しを行い、酒井が国際学会においてポスター発表を行った。比較年度は1999年と2009年とし、体格(身長と体重)、定量的運動能力(20m走、立ち幅跳び、テニスボール投げ、反復横跳び、ケンケン跳び、懸垂、総合的運動能力(飛び越しくぐり)について比較検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の実施に当たっては、本研究に関わる全研究者が協力して行っているため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、①下記、1~5について、各担当が解析を進めていく。1.今回回収した体力・運動能力データの傾向分析。2.体力・運動能力の年次変化の検討。3.今回行ったアンケート調査の集計結果の検討。4.アンケート調査の結果を過去と比較し検討する。5.wavelet補間法を用いて解析する。*今回の体力・運動能力データの傾向分析について、1969年~1999年時と2019年を単純に比較検討する。その結果から現代の幼児の体力・運動能力の傾向を検討する。また、体格と体力・運動能力との相関分析を行い、運動能力が体格の要素に依存しているのか、それとも独立に発達を成就しているのか検討する。②体力・運動能力の年次変化の検討について、1969年、1979年、1989年、1999年、2009年、2019年の6時点を連続と見なし、体格、体力・運動能力の各平均値の変化に対してウェーブレット補間を適用する。50年間の時代変化に対してどの時代で各能力が増減を示すのかについて検討する。日本発育発達学会、日本教育医学会等に参加して発表を行う予定であるが、COVID-19の影響により、開催延期・中止になる事例が頻発しているため変更する可能性がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
主な理由は、旅費の未使用、変更等によるものである。COVID-19の影響により、参加予定学会が延期・開催方式変更・中止等になり、使用額が減少した。2020年度もこの状況が続いているが、その場合は最終年度に国際学会参加も含め、発表機会を増やしていく予定である。
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