本研究は外国にルーツのある方の日本での子育てにおける課題を明らかにすることを目的に取り組み、下記の事柄が明らかになった。 移民は、その国に適応していくために、その国の生活習慣や価値規範を受け入れる必要があるが、自身が身につけている生活習慣や価値規範とは違いが存在する。そのため自身の母国と移民先の生活習慣や価値規範の違いに折り合いをつける必要がある。これは生活習慣や価値規範を伝える子育てにおいて顕在化する。外国にルーツのある親が日本で子育てをする際にも同様であるが、折り合いをつけていくための葛藤は彼らの子育てにおける大きな障壁になりうる。彼らの支援においてはこの点に考慮する必要がある。
|