研究課題/領域番号 |
19K02657
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
小谷 正登 関西学院大学, 教職教育研究センター, 教授 (80368456)
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研究分担者 |
下村 明子 一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (30310733)
岩崎 久志 流通科学大学, 人間社会学部, 教授 (40341010)
三宅 靖子 梅花女子大学, 看護保健学部, 教授 (90557422)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 生活臨床 / 臨床教育学 / 睡眠 / 心身の健康 / 乳幼児 / 保育者 |
研究実績の概要 |
2019年度は、以下の内容の乳幼児・保育者調査を行うとともに、兵庫県内の中学校において2012年度に実施した睡眠健康教育の実践研究および、2018年度に実施した兵庫県内の公立高校に在籍する高校生を対象とした生活実態調査の結果を分析し、論文の執筆および関係学会での発表を行った。 1.乳幼児(その保護者)と保育者対象の生活実態調査の実施 (1)対象:園長などの調査協力が得られた兵庫県宝塚市内の公私立幼稚園・認定子ども園、保育所57園に通園する乳幼児約6,000名(保護者回答)と各園の教諭(保育士)550名を対象とした生活実態に関する自記式質問紙調査(計2種類・悉皆調査)(2)成果:乳幼児(保護者回答)約3,900名と幼稚園教諭(保育士)約440名の回答を得た。現在、その回答データの単純集計までを行った。 2.論文の執筆 (1)「中学生における睡眠健康教育の効果に関する研究-睡眠習慣改善の実践による心の健康状態の変化-」『生徒指導学研究』第18号(2019年11月・査読あり) (2)「中学生の睡眠習慣と心身の状態の関連に関する研究-生活実態調査の結果をもとに-」『こども環境学研究』第45号 (2020年3月・査読あり・印刷中)3.学会での発表 (1)「インターネット利用と生活の諸側面の関係に関する検討(Ⅲ)―高校生対象の生活実態調査の結果から―」(日本発達心理学会第31回大会・筆頭発表者・2020年3月)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
乳幼児(保護者回答)調査において、回答の回収率が当初の予定(70%)より、65%と幾分低くなった。この状態は、複数の子どもを養育する保護者(家庭)には一人を選んで回答するよう依頼したことが原因と考えられる。なお、保育者調査においては回収率(80%)となり、予定通りの規模で実施することができたため、全体としては「おおむね順調に進展している」と評価する。
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今後の研究の推進方策 |
1.2019年度の調査・研究の結果を踏まえ、睡眠を中心とした生活全体の立て直し(生活臨床)の重要性をさらに明らかにすることを目的とし、2011年度実施の実践研究を発展させ、小学生を対象に各学校の各学年に実験群と統制群のクラスを設定した睡眠を中心とした生活臨床を内容とする実践研究・介入調査を行う。(1)調査方法:睡眠を中心とした生活臨床の実践を内容としたPre-Post研究モデル式質問紙調査 (2)調査内容:睡眠の状況などの生活環境および自尊感情、ストレス反応度などの心身の状態 (3)対象:兵庫県内の小学校6校に在籍する小学生(3~6年生)約2,500 名 (4)調査時期: 2020年9月以降(今後、新型コロナウィルス感染症の状況と調査協力校の意向を踏まえて実施時期を検討する) 2.2013~2019年度の内、特に2013~15および2019年度の調査・研究の結果を詳細に分析し、論文を著すとともに関係学会で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、発行予定であった研究成果報告書(2018年度高等学校調査・2019年度乳幼児・保育者調査)の編集作業が遅れ、2019年度内に発行できなかったためである。なお、2020年度にこの費用として充当することを計画している。
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