研究課題
SNSをはじめとするICTの急速な進歩により、子ども達が会話をする機会が少なくなっている。 親子のコミュニケーションの質的かつ量的な減少 は、子ども自身が困難に出会った時の対応能力を低下させる。 ICTを利用したアクティブラーニング手法による親子のコミュニケーション促進 アプリを開発する。一方、子どもの心の問題は、不登校、虐待、いじめ、拒食、ゲーム依存、抑うつ等、多様化していきている。その解決には子どもの教育、医療に携わる関係者の支援が必要であるが、最も身近にいる保護者の理解と支援も重要である。親子関係がよいほど、親子のコミュニケーションが活発なほど、こころの問題の解決によい作用を及ぼす。今回はアクティブラーニング手法により親子の心のコミュニケーションを円滑にする目的で、親子どもの心の問題について、9編のシナリオを作成することとした。シナリオのテーマは、1)脱出せよ!いじめから(いじめ話題) 、2)運命の選択 (希死念慮話題) 、3)学校、どうしよう? (不登校話題)4)ダイエットさせてよ! (摂食障害話題)、5)育て!育て!育て! (育てにくさ話題)、6)ママ大丈夫? (産後うつ話題) 、7)叩く?それともほめる? (虐待話題) 、8)ゲームやっちゃダメ?(ゲーム依存話題) 、9)話せない、聞けないよ(性関連話題)。いずれのストーリーもまず、オープニングストーリーから始まり、ヒーロー登場ストーリーにうつり、最後にエンディングストーリーに導く形とした。ヒーロー登場ストーリーでは、小児科医、産婦人科医、精神科医、心理士、看護師、保健師、助産師、保育士、担任教師、養護教諭、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、精神保健福祉士、メディカルソーシャルワーカーの関わりを親子でアプリ上で読む形とした。
2: おおむね順調に進展している
今年度内にシナリオについて被験者からパブリックコメントを集める予定であったが、コピーライターにシナリオをブラッシュアップ提出した段階で終了した。パブリックコメント後に修正をかけアプリに搭載する予定である。
パブリックコメントを集計した後に、シナリオのアプリ搭載を実施する。文字情報だけであると、ユーザーの関心やアプリ継続のモチベーションが続かないため、ゲーミフィケーションの概念を導入する。具体的には、ヒーロー登場ストーリーの中で5人のヒーローをゲットすることによってエンディングストーリーに進めるようになる。また、シナリオの随所にシナリオに関連した挿絵も入れて視覚的にもストーリーがイメージできるようにする。さらにヒーローを詳しくできるヒーロー図鑑を作成、①ヒーローのキャッチコピー、②ヒーローの全国の人数、③ヒーローのコメント、④ヒーローの特徴、⑤ヒーローの得意なこと、⑥ヒーローの得意な相談内容、⑦レーダーチャー、⑧ヒーローが登場するストーリー、⑨ヒーローに会えるところ、⑩ヒーローとの連絡方法、⑪ヒーローになる方法、⑫親御さんへのメッセ―ジの情報を掲載する。
今年度シナリオをアプリに搭載する費用を、計上していたが、シナリオのブラッシュアップとパブリックコメントの収集ができなかったため、アプリ搭載を来年度に実施することとしたため、残額が発生した。
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