研究課題/領域番号 |
19K02689
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研究機関 | 日本女子体育大学 |
研究代表者 |
青木 純一 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (10389869)
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研究分担者 |
前原 健二 東京学芸大学, 次世代教育研究センター, 教授 (40222286)
樋口 修資 明星大学, 教育学部, 教授 (00533134)
平田 昭雄 東京学芸大学, 教育学研究科, 講師 (60165173)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 教職キャリア / 中途入職教員 / 教員研修 / 民間経験者 |
研究実績の概要 |
研究活動の開始以降この1年間は主に3つの研究活動を中心に取組んだ。 第1はインタビュー調査である。これまで小学校教員4人、中学校教員4人、高校教員3人、指導主事3人の計14人の中途入職経験のある教員に対しインタビューを実施した。それぞれ1時間程度のインタビューであるが、<教職に就くこと意識した時期><教職に転職した理由><民間との違いを感じる学校での経験><民間経験が生きたと感じる学校での経験・反対にハンディーと感じる経験>などを中心に尋ね、インタビュー後にその内容を本研究グループで検討・討議するという手順で進めた。 第2は都道府県教育委員会への質問紙調査の実施に向けて質問内容の作成である。質問内容の作成に際し2~3の教育委員会担当者に対しインタビューを実施し、この内容を質問紙に反映させる予定であったが、令和2年に入って以降の新型コロナウィルス問題によって実施できないでいる。あらためて研究計画の練り直しが必要であるが、早急に結論を出したいと考えている。 第3はインタビューや質問紙調査に先立って、中途入職教員へのこれまでの施策について検討を行った。その内容を日本教育政策学会第26回大会口頭発表(秋田大学)や日本女子体育大学研究紀要『大学総合研究』第3巻にまとめた。とくに紀要では、民間経験者の採用と活用はこれまで「免許改革」と「選考改革」という大きな2本の柱で行われたこと、「免許改革」は特別免許状制度・特別非常勤講師制度、「選考改革」は選考試験に際しなんらかの優遇措置を講ずる取組によって行われたことをまとめた。しかし、国が率先して取組む活動ではあっても、実態はいまひとつ大きな成果を上げていないことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要ですでに述べたように、初年度は概ね予定どおりの研究活動ができた。最も心配なことは、新型コロナウィルスの影響によって、初年度末に予定した行政担当者へのインタビューが実施できなかったことである。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も大きく3つの研究活動を柱に進める予定である。1)は中途入職教員へのイタンビュー活動、2)は都道府県教育委員会への質問紙調査の実施、3)はインタビュー内容の分析である。しかし、昨年度末以降のコロナ禍による社会情勢の変化にともなって、研究計画の見直しを検討する必要があると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの感染拡大によって年度末の計画に変更が生じたために次年度使用額が生じた。本研究はインタビュー者への謝礼とテープ起こし、質問紙調査が中心であることから、今後の予算執行に大きな支障はないと思われる。
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