本研究は、現在の漢字学習について、目的・方法・評価の三点が限定的であることに設定するものである。研究の進捗に伴い、主たる研究目的を、漢字学習の目的(能力観)を再設計し、カリキュラムを開発していくための基盤を構築することに定めた。 具体的な研究としては、能力観を整理する枠組みを理論的に検討するとともに、小学校国語教科書を分析し、漢字学習内容をデータベース化することで、学習内容の実態を明らかにした。また、漢字学習方略を整理し、各領域の成果を統合する枠組みを形成した。これにより、運用力を高めるカリキュラム再設計の基盤を提供し、漢字学習の目的、内容、方法の相互関連を明らかにした。
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