研究課題/領域番号 |
19K02722
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 克美 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (40611182)
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研究分担者 |
渡部 信一 東北大学, 教育学研究科, 教授 (50210969)
薄井 洋子 東北学院大学, 英語教育センター, 助教 (50756046)
村上 タカシ 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70344744)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 美術教育 |
研究実績の概要 |
美術科の内容は「表現」と「鑑賞」から構成されている。鑑賞の充実がうたわれて以降、鑑賞教育に積極的な教員が増えてきた。その反面、両領域が乖離するようになったとされ、「表現」と「鑑賞」の相補性を検討する必要がある。「表現」と「鑑賞」に関するそれぞれの能力を総合的に働かせて学習を深めていく授業、すなわち総合的な美術教育法の開発が求められる状況である。 そこで、本研究ではVRを美術教育へ応用することを試みる。本年度は、3Dスキャナを活用し、生徒等の作品をCG化し、VRにするまでの流れを構築した。さらにベースとなるCGによる教室、美術館等の風景の作成を行った。また、実践協力者との打ち合わせを重ね、本実践のための授業デザインの検討を行った。 加えて予備的な実践として、中学の授業場面、また社会人の美術活動の場面でVRを活用した制作から鑑賞までの美術活動を行った。特に総合的な美術教育の実施に向けて、(i)対話的な学びを目指した構想段階(表現)、(ii)対話的な学びを目指した作品製作(表現)と展示(表現・鑑賞)、(iii)対話的な学びを目指した相互鑑賞(鑑賞)の視点でVRの活用法や効果・問題点について検討した。 その結果、VRの活用によりこれまでではできなかった鑑賞学習が行える可能性が示唆されたものの、教員が簡便に用いることができるか、たくさんの生徒が同時に鑑賞できるか等の問題も明らかとなった。 来年度は今年度の結果を踏まえ、本実践を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
3月に授業実践を行う予定であったが、コロナウィルスの影響により延期を余儀なくされている。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウィルス収束後、再度実践協力校と打ち合わせを行い、研究実践の予定を構築する予定である。また、それまでは背景CGの作成を行うなど可能な作業を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウィルスの影響により3月に予定していた研究実践が中止となったため、その実践用のPC、その他消耗品費、打ち合わせ費用、謝礼等の支出がなくなったことによる。2020年度実践が可能となれば、そのための費用として使用する。
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