研究実績の概要 |
これまでに,自然観を構築させる芸術の働きを6層から検討し,その実相を質的な分析から構造化し,「生命をコアとした芸術の6層による教育」を提示した。そして,教育実践学と心理学との協働による質的・量的な相互分析から「生命のイメージ」を課題に形成される意味を示した。本研究では,これまでの日本各地及び諸外国の学校,施設との協力によって得た実践記録と,日本と欧州(ドイツ),アフリカ(タンザニア)での実践を基に,6層の活動のプロセスと作品,言語化されたインタビュー及びポートフォリオ,事後の記述を用い,諸言語と造形に生まれる齟齬を表面化させ,融合的,統合的な解釈から芸術において生成される意味を客観化させ(アート・メデュエ―ション),「生命(いのち)」のイメージを基に「知としての自然観」を検討する。2019年度は,主にアフリカのタンザニアにおいて実践と資料収集をおこない,絵画(色,形),言語(日本語,スワヒリ語)を用い分析を試みた。
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