研究課題/領域番号 |
19K02745
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
大塚 美和子 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (60465672)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | スクールソーシャルワーク / チーム学校 / 問題予防型の校内支援システム / 保護者ケース会議 / 実践モデル / ケースマネジメント |
研究実績の概要 |
本研究では、スクールソーシャルワークのマネジメント機能に着目した問題予防型の校内支援システムの実践モデル開発を行う。このモデルは、従来の問題対応型の校内支援モデルと異なり、子どもの問題を未然に予防するために、校内支援組織作りと保護者面談(保護者ケース会議)を両輪として取り組み、教職員一人一人の力はもとより、支援がつながりにくい保護者の力を活かす校内支援体制に関するマネジメントモデルである。 実践モデル開発のため、M-D&D(芝野,2002)の実践モデル開発の研究プロセスに基づき、フェーズⅠ~フェーズⅣに分け研究計画を実施することにした。フェーズⅠでは問題の把握と分析を行い、フェーズⅡでは実践モデルのたたき台を作成する。そして、フェーズⅢで実践モデルの試行と改良を行った後、フェーズⅣで実践モデルの普及を目指す。 2022年度は、前年度から現任スクールソーシャルワーカーの協力によるワーキンググループのミーティングを開催して作成した実践マニュアルを出版することができた(大塚美和子「スクールソーシャルワーカーと教師のための校内支援実践マニュアル」神戸学院大学出版会、2022)。また、DVD教材の作成のため、4月から映像製作会社との打ち合わせや台本作り、出演者の協力依頼を行い7月に本番収録を行うことができた。9月頃から編集作業を行い、12月にDVD教材「スクールソーシャルワークとチーム学校‐子どもの課題を早期に発見・チームで解決‐(インディーネットワーク製作)」を完成することができた。その後、実践マニュアルとDVD教材をセットにして教育委員会や現任スクールソーシャルワーカーに郵送し、実践内容の紹介し、2023年3月に実践マニュアルを使用したワークショップも行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、前年度に現任スクールソーシャルワーカーの協力によるワーキンググループのミーティングを開催して作成した実践マニュアルを出版することができた。また、研修教材のDVDも完成することができ、実践マニュアルを使用したワークショップも行うことができたため、計画はほぼ予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は研究最後の年度となるため、協力いただける自治体や学校、スクールソーシャルワーカーに対して研修、ワークショップを積極的に開催する計画である。フェーズⅢ段階である実践モデルの試行と改良を行い、フェーズⅣの実践モデルの普及を目指す予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は研究最終年度となるため、作成した実践モデルとマニュアルの普及のための研修等の諸経費として使用する予定である。
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