研究課題
本研究の目的は持続可能な部活動のあり方に関する知見を、学校に、地域に、教育行政に、社会に提供することで、現在進行している部活動改革に役立てることである。本研究では(1)部活動改革のモデルとなりうる学校を訪問(全国17校)し、観察調査及びインタビュー調査を行い、今後の部活動の持続可能性の視点を明らかにする、(2)部活動に関する先行研究を網羅・俯瞰し系統性や関連性を明らかにする、(3)二つの研究成果をもとに9つの研究分野の視点から持続可能な部活動のあり方を総合的に分析・考察し明らかにする。研究3年目の令和3年度は、研究(1)については前年度までに終了しているため、その成果の共有を行った。研究(2)については、プロジェクトチームでの共同研究を行い、部活動に関する先行研究を運動部・文化部の別なく網羅し分析・考察を行った。その結果、部活動研究の動向を4つの区分として提案した。研究(3)については、研究協議会を3回開催し、(1)(2)をもとに持続可能な部活動のあり方について、①生徒の社会参画の視点、②生涯学習の視点、③特別活動の視点、④道徳教育の視点、⑤ボランティア学習の視点、⑥シティズンシップ教育の視点、⑦部活動の地域展開のあり方の視点、⑧教員の働き方改革の視点、⑨スポーツ科学の視点、⑩文化部活動の持続可能性、⑪若者文化の視点の11の視点から、総合的な分析・考察のための協議を行った。また、公開研究会を開催し、参加者から幅広く知見を得た。以上のことから、3年間にわたる本研究の3年目は予定通り遂行し、持続可能な部活動のあり方の分析・考察のための知見を得ることができ、報告書を作成した。
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