研究課題/領域番号 |
19K02770
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森田 真樹 立命館大学, 教職研究科, 教授 (60340486)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 社会科教育 / グローバル教育 / 教員養成 / アメリカの教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、これまでに取り組んだ科研費研究を基盤としながら、グローバル教育や多文化教育、シティズンシップ教育なども視野に入れ、社会科教育においてグローバルな資質能力を育成する方法と、その実践を支える指導者(教師)の養成・研修のあり方について総合的に解明することを目的とするものである。 2020年度は、研究計画に従って、米国社会科及びグローバル教育に関する基本的文献、州カリキュラム、教科書・教材など、収集した資料の継続的な分析に取り組んできた。また、2019年度に取り組んだ、米国の教育政策面での最新事情について補足的に文献収集を行い、整理してきた。その一方で、全国統一の教員養成制度のない米国においては、各州独自の方法が取られていることもあり、文献のみでは把握しきれない部分について現地調査を行う予定であった。2019年度もコロナ禍によって、米国調査に出発することができず、2020年度には、2回の現地調査を行う予定にしていた。しかし、コロナ禍の状況をみながら、現地調査を行う時期を検討していたが、結果的には、年間を通して、コロナ禍が終息せず、現地調査を行うことができなかった。 現地調査を行うことができなかった部分については、米国の関連機関や大学のWebなどを活用して情報収集を進め、また、日本国内では、新学習指導要領や教員養成等に関しての新しい方針が打ち出されている時期であったため、これらに関連する文献収集などを行ってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、文献調査とともに、毎年度の米国における現地調査を実施することを主な研究計画としていた。文献収集の面においては、2020年度前半期は、コロナ禍の影響も大きく、若干の遅れがあったが、後半期においては、主に想定していた文献などについての収集・検討をすることができた。しかし、2019年度、2020年度ともに、コロナ禍によって、海外調査を行うことができない状況であったため、米国での現地調査を行うことができず、その部分での研究の遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、研究計画に従い、これまでの2年間で収集できなかった資料収集を補足的に収集するとともに、3年間の研究のまとめの作業を行う。前半では、主に社会科教育でグローバルな資質能力を形成するための効果的な方法の整理とともに、その方法を実践するためには教員の養成・研修をどのような形で連動させることが効果的であるのかを検討する。その際、米国の社会的状況の異なる州における方法の差異についても加味しながら検討を進めたい。後半は、米国の状況の整理をしながら、日本の社会科教育、教員養成・現職研修への応用可能性についてまとめ、関連学会での報告を行いたい。 また、コロナ禍の収束状況次第であるが、2019年度、2020年度の2カ年にわたり、現地調査を行うことができなかったため、2021年度に現地調査を行うことができれば、複数回実施するか、調査期間を予定よりも延長して対応していきたいと考えている。 さらに、学会等での報告についても、コロナ禍の影響で、オンライン開催など、通常とは異なる開催形態となることが予想され、報告が難しいようであれば、次年度の報告にむけた準備を行い、2022年度前半期の学会等で報告できるよう準備を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度、2020年度ともに、コロナ禍によって、米国での現地調査を行うことができず、また、2020年度は、出席を予定していた学会・研究会が、中止やオンライン開催になるなど、コロナ禍による開催形態の変更などがあり、主に、旅費として想定していた予算に未執行が生じた。 2021年度は、コロナ禍がどこまで収束し、海外調査が実施できるか否かが不透明な状況であるが、2020年度の未使用額については、2021年度に海外調査を行う際に使用したいと考えている。
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