高度な科学的判断が求められる現代社会では,情報を多方面から収集し,批判的思考力を持って客観的に評価し,責任ある選択と行動が必要である。しかしながら,過去の風評被害など,我々の消費行動は科学的では無かった。他方,中学生の理科学習に対する関心・意欲は低く,約半数の生徒は生活における理科の重要性を見いだせていない。これらの課題を解決するには,消費者教育と理科教育を融合した新たな学習プログラムが必要である。学習指導要領が目指す,児童生徒がよりよい社会の創り手となるために必要な資質・能力を育むためにも,本研究で開発したプログラムは,地域課題を解決するための主体的な学びへの展開が可能である。
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