研究課題/領域番号 |
19K02817
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
角 和博 佐賀大学, 教育学部, 教授 (80145177)
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研究分担者 |
本村 猛能 日本工業大学, 共通教育学群, 教授 (70239581)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | STEM / 技術教育 / 工学教育 / 理科教育 / 数学教育 / STEAM / アメリカ合衆国 |
研究実績の概要 |
研究代表者は、これまで数多くの米国の小学校、中学校や高等学校での技術科の授業を見学し、カナダやオランダなどでも中学校や高等学校の授業を見学した経験から、我が国の中学校技術・家庭科(技術分野)の授業は、世界的にも高い水準にあると考えている。そこでSTEM教育の教科複合的な視点から技術教育の特徴を明確にし、我が国の将来の技術革新を支える基礎となる技術教育において教科間の連携とその体系化を目指している。STEM教育の中でも特にSTEAM教育は教科間の融合を深め、個々の学習者に即した学習局面を与え、学習者間の学びの協働を加速することが期待されており、研究代表者は2019年1月にミシガン州の中学校を視察して大きな感銘を受けた。 このため研究代表者は、米国技術科の全国標準のスタンダードおよび各州のカリキュラムの教育内容および評価方法について調査・研究を行ってきた。特に米国内の教員養成系学科で技術教育法を担当する大学教員との共同研究プロジェクトを行い、中学校や高等学校の授業に参加してきた。また米国内の技術教育に関する会議で研究発表を行い、具体的な教科内容や評価方法について議論を深めてきた。 2019年度に研究代表者は、これまで10年間に渡る技術教育や情報技術教育に関する教育システムの研究開発を踏まえて、STEM教育の資料調査を行った。主にハワイ州のエネルギー教育に着目してそれらの教育実践をまとめて研究分担者の本村猛能と共に学会発表を行った。そこでSTEM教育における視点から我が国の技術教育の教育内容と評価方法に関する提案を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者は、STEM教育の調査対象として2019年度にハワイ州のエネルギー教育に着目してそれらの教育実践をまとめて研究分担者の本村猛能と共に行った。主にハワイ州教育委員会を中心に編集担当した教科書やWebページを調査した。またこのハワイ州の教育実践に関連した主にアメリカ合衆国内の論文を検索し、多くの示唆を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の資料調査では、教科書の構成や教材内容などを詳しく知ることができた。ただ国内では教科書に記載されていない教育設計や学習方法に関する教育システムの記載が多くなり、それが実際の授業でどのように運用されているのかを知りたい。 昨年度はハワイ州に渡航し実地調査を行うまでには至っていない。どのような手順で実地調査の計画と実施を行うかは、調査済みである。今年度または次年度には実地調査を行い、教育実践の様々な特徴や詳細な具体的な手順などを調査したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度に研究を深めるための書籍や資料等を購入する費用に充てるために使用する計画である。
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