研究課題/領域番号 |
19K02847
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
滝浪 常雄 名古屋学院大学, スポーツ健康学部, 教授 (40516986)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 読書指導 / 読書教育 / 小学校教員 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,これまでの読書指導科のカリキュラム研究で得た知見を生かしながら,小中学校現場の教員や学校司書など読書指導者のインタビュー調査をもとにライフストーリー分析を行い,今回は小学校教員を対象とした読書指導力を質的に向上させるための,支援プログラムを開発することである。これにはインタビュー調査によって,特に熟達した教員のライフストーリー分析によって,読書指導観と実践に大きなヒントが得られると考えている。また未熟な教員にも,インタビューを行い、同様の分析から,自分の何が力量不足なのかを明らかにすることができ,自分自身で知識技能を補完することができると考える。この両者のライフストーリー分析で得た知見から,教員の読書指導支援の在り方がより実質的に見えてくると確信している。その上で、支援プログラムを作成していきたい。そこで、本年度も昨年度に引き続き以下の課題に取り組んだ。 「課題1:熟達した読書指導者の読書指導観及び読書指導実践に関する実態の調査」 「課題2:読書指導向上のための要素・要件の明確化」である。 課題1の実態調査について、昨年度に続きコロナ禍のため、県外出張がかなわず、まったく調査することができなかった。そのため、キャンパスがある県内瀬戸市の教員を調査することにした。読書指導に熟達した教員4名にインタビューを行い、データを得ることができた。今後課題2のために内容を分析していく予定である。また、これまでに行ってきたインタビューデータの整理と、2018年に実施した浜松市の図書主任対象のアンケートの調査の再分析を行った。その結果を学会で発表し、論文投稿をした。アンケート調査の結果については、次年度に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度に引き続き、コロナ禍のため、県外移動が困難となり、課題1の実態調査がほとんどできなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は以下の課題に取り組んでいく。 【課題3】小学校教員向けの指導支援プログラムのモデル開発と試行実践 【課題4】指導支援プログラムの有効性の検証と成果の啓蒙 コロナ禍の状況が緩和されれば、県外の読書活動実践校を訪問して、課題1の調査を進めていきたい。そして、課題3である試行実践を行っていく。この点について、瀬戸市、浜松市の校長数名に依頼し、数校には許可を得ているところである。これもコロナ禍の状況によっては変更になるかもしれないが、せめて支援プログラムのモデルは作成したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の状況でほとんど県外出張ができなかったため。
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