本年度は、コロナウィルスが5類に移行したことにより、これまで実施できなかった読書活動優秀実践校訪問とインタビューができるようになった。 【課題1:熟達した読書指導者の読書指導観や読書指導に関する実態調査】については、東京、神奈川、広島、長崎、愛知、静岡、福岡、和歌山の1都7県の11校を訪問することができた。特に本研究を進める中で、読書指導力の一つとして、実践校と地域の図書館の連携することも要素、要件であると考え、その調査として、地域の図書館もほぼ同数館訪問することができた。そして、学校によっては、熟達した読書指導者(教員、学校司書)がおり、インタビューをすることができた。読書指導観を明らかにすることができ、実践校の取組を参考にすることができた。また、地域図書館の連携事業の取組も大変参考になった。 上記の調査によって、【課題2:読書指導向上のための要素・要件の明確化】の分析することができ、教員にとって読書指導における指導観(読書に対する熱意、重要性など)や必要な資質・能力等(読み聞かせ、ブックトーク、イベントの企画、図書情報収集、ICT活用など)を、ある程度明らかにすることができた。 【課題3:小学校教員向け指導支援プログラムのモデル開発と試行実践】について、これまでの調査分析とN小学校での校内研修(ビブリオバトルを指導)から、モデル作成を進めることができたが、これまでの研究の遅れがあり、モデル作成までであった。試行実践については、令和6年度以降に行う予定でいる。したがって、【課題4:指導支援プログラムの有効性検証と成果の啓蒙】についても今後の展開とする。
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