研究課題/領域番号 |
19K02850
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
沼田 千賀子 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (80582808)
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研究分担者 |
横山 郁子 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00230657)
河内 正二 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (30549308)
安藤 潔 東海大学, 医学部, 教授 (70176014)
樋野 興夫 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (90127910)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | がん教育 / 学校薬剤師 / 外部講師 / カルテット |
研究実績の概要 |
がん教育の授業予定が、コロナ禍の影響で次々と中止になり、実際に実施できたのは、神戸大学附属中等教育学校の高校1年:5月26日、3月18日の2日間、中学1年:12月1日、12月14日、3月14日の3日間であった。 神戸大学附属中等教育学校より、新型コロナ感染拡大防止のため最小限の人数での実施を要請されたため、学校薬剤師の参加が出来ない状況となった。そのため神戸薬科大学と神戸大学附属中等教育学校教員及び外部講師によるがん教育の実施となった。 高校1年生は、5月26日に「がんになった時のお金の話(講師:がんライフアドバイザー協会川崎由華氏)」、参加生徒数120名、「がん細胞を顕微鏡で見てみよう」、参加生徒数120名。中学1年生は、12月1日は、「がんに対する正しい知識」の講義を行い、その後SGDを行った。12月14日は、NPO法人がんノート代表岸田徹氏による「AYA世代のがんについて」の講義を聞いた後、SGDを行った。 学会発表は、「中学生に対する学年縦断的がん教育の実施およびその教育効果」日本医療薬学会、「高校1年生に対するがん教育-がんになった時のお金の話-」日本医療薬学会 、「 がん教育の必要性-中学生に対するがん教育を実施して-」ファーマシューティカルコミュニケーション学会、「 高校生に対するがん教育の実施 -経済面からのアプローチ-」医療薬学会の4演題で行った。 現在の高校2年生は、中学1年より4年間がん教育の授業を受けている。生徒の提案もありその集大成として一般的にカードゲームとして使われている「カルテット」を作成することとなった。カルテットに描く絵やテキストは、既に生徒によって試作品が出来ている。これを今から大学教員が医療・科学的な面より監修して、内容のチェックを行う段取りになっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度も、コロナ禍の影響でがん教育の授業を実施することが出来なかった。がん教育実施校において、新型コロナ感染拡大防止の観点から外部関係者の入構が厳しく制限され、学校薬剤師が参加することが出来なかった。 また授業時間も短縮となり、特にSGDに関しては対面を避けて短時間での実施が求められた。 以上の理由により昨年度と同様、学校薬剤師の方々が授業に参加していただく機会が得られず、連携したがん教育のシステム構築を進めることが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
遊び感覚でがんの知識や予防法が習得できるような教材(カードゲーム)「カルテット」の作成を神戸大学附属中等教育学校と連携して作成する。高校2年生が作成したカルテットの試作品のカルテットの絵は、美術部による手直しが、またがんの予防・知識に関するテキストは、神戸薬科大学の教員が監修する予定になっている。その確認が終了するとカルテットの作成が完了し、(感染状況に伴う国の方針にも依るが)通常に近い状態での授業が確保出来れば、カルテットを用いて神戸大学附属小学校の児童にがん教育を実施する。その際、学校薬剤師の先生方には、事前にカルテットを使った授業方法を説明し意見を求める。授業内容や運用方法が決まった後、実際に授業を実施していただく。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)コロナ禍の影響で多くの学会がWEB開催となったため、旅費等の支出がなくなった。また感染拡大防止の観点から、学校薬剤師の授業への参加ができなくなり、謝金・交通費の支出もなかった。 (使用計画)今後の感染状況にもよるが、来年度は感染防止対策を徹底しながら、できるだけ学校薬剤師参加のがん教育事業を実施して行く。また本研究で得られた結果をまとめ、積極的に学会発表を行い、情報を発信していく。
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