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2019 年度 実施状況報告書

統計モデリングによる大学カリキュラム評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K02867
研究機関福岡女子大学

研究代表者

藤野 友和  福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (40364161)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードカリキュラム / 高等教育 / 自然言語処理 / ネットワークデータ
研究実績の概要

2019年度は本研究の開始にあたって、カリキュラムのデータ(科目間の関連性情報、シラバス)収集とその基礎的な集計及び可視化を行った。対象としたのは、研究代表者が所属している福岡女子大学国際文理学部環境科学科のカリキュラムである。当該学科が開講する全科目について、関連する科目についての情報を関連度(5段階評価)も含めて担当教員より収集した。科目間関連度については、アンケートベースで実施すると、担当教員がカリキュラム全体を把握できていない可能性もあることから、シラバスデータに対する自然言語処理によって、シラバス同士の関連性を算出し、担当教員に提示した。これによって、より信頼性の高い科目間関連度となったと考えられる。
以上のデータを用いて、科目間の関連をネットワークグラフで可視化し、代表的なネットワーク指標(密度、総合性、中心性)の算出などを行った。ネットワークグラフにおいては、コミュニティー抽出を行い、現行の学科内の履修コースによる科目分類の検証を行った。また、ネットワーク指標によって、科目ごとの配置の適切さの評価を行った。
おおむね、現行の科目分類どおりにコミュニティーが抽出された。一方、科目数の多い分類については、コミュニティー数を多くした分類を実行することによって、サブグループへの分類提案が実施できる可能性も見出した。ネットワーク指標については、低学年に配置されているが入次数が多い科目や、高学年に配置されているが出次数が多い科目を検出でき、カリキュラムの改善に利用できる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目については、基本的なデータ収集及び基礎分析までを目標としており、現在のところその通りの進捗となっている。

今後の研究の推進方策

2019年度は科目間関連性の参考データとして、シラバスの自然言語処理による関連性指標を算出した。これは、TF-IDFをベースとしたコサイン類似度を用いたため、単純な文書の類似度となっている。トピックモデリングを利用すれば、科目の分野に相当する情報が得られると予想されるため、この手法を適用して、結果を検証する。

次年度使用額が生じた理由

当初発表を予定していた香港での国際会議(IASC-ARS2019)が、香港でのデモの影響によって中止となった。また、長野での教育工学会が新型コロナウイルス感染拡大の影響により、オンライン開催となった。関連する分野の研究者との情報交換が十分できなかったため、次年度以降に学会出席の機会を多く作る予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 科目間関連性のネットワーク指標と可視化によるカリキュラム分析2020

    • 著者名/発表者名
      藤野友和、廣木妃奈
    • 学会等名
      日本教育工学会 2020年春季全国大会(オンライン開催)

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公開日: 2021-01-27  

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