研究課題/領域番号 |
19K02870
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研究機関 | 聖心女子大学 |
研究代表者 |
杉原 真晃 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (30379028)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | サービス・ラーニング / 教養教育 / 関連づけ / 知識内容 / スキル / 見方・考え方 / 学び方・学ぶ姿勢 / 振り返り |
研究実績の概要 |
教養教育の高次の学習成果として、多様な知を統合していく統合的学習が求められている中、サービス・ラーニング科目での学習活動が他の科目での経験・知といかに関連するのかについて、学生への聞き取り調査をもとに検討した。 その結果、サービス・ラーニング科目と他科目との関連には、「知識内容」「スキル」「見方・考え方」「学び方・学ぶ姿勢」というカテゴリーが生成された。「スキル」には、「コミュニケーション・スキル」「プレゼンテーション・スキル」「ICT活用スキル」「読み・書きのスキル」等が含まれる。「見方・考え方」には、「相手の視点」「多角的視点」等が含まれる。「学び方・学ぶ姿勢」には、「インプットとアウトプットの連関」「大人との関わりの重視」「積極的姿勢」等が含まれる。 そして、関連づけの方向について、他の場面での経験・学びをサービス・ラーニング科目に活用するものと、サービス・ラーニング科目での経験・学びを他の場面に活用する・今後活用しようとするものが見られた。 さらには、「知識内容」の関連づけについては、文脈依存の具体的な知識と一段階抽象化された概念的知識が見られたが、文脈依存の具体的な知識については数が少なかった。 また、聞き取り調査自体が多様な場面での経験・学びを関連づけることを含めた、自身の学習の統合的思考の契機となることもわかった。活動後の省察において同様の観点を導入することで、学生がより統合的思考を行うことを促すことが期待できることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の影響を強く受けたここ数年間の研究の遅れについては、令和5年5月に5類に移行されたことを契機に、少しずつ取り戻すことができた。サービス・ラーニング・プログラムの再開と関係者への聞き取り調査を実施することができたことは、大変ありがたいことであった。 一方、研究の遅れの幅が甚大なため、令和5年度のみで遅れを完全に取り戻すことは難しく、「おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度を本科研の集大成の年度として、これまでのデータの分析を進めると同時に、不足するデータがないかを検討し、不足分のデータを今年度のサービス・ラーニング・プログラムにて補完する。それにより、大学教養教育におけるサービス・ラーニングに関する教授-学習理論の充実を図る。さらには、教養教育におけるサービス・ラーニングのカリキュラム上の意義を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響による研究の遅れ、および国際情勢の不安定さや円安等の動向を背景として、国内での研究活動が遅滞するとともに、海外での国際学会での発表を見送った。そのため、次年度使用額が生じた。令和6年度には、これらの研究活動を進行させ、充実した研究成果を社会に還元する計画である。
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