研究課題/領域番号 |
19K02880
|
研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
向後 佑香 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 助教 (70642669)
|
研究分担者 |
中丸 信吾 日本女子体育大学, 体育学部, 講師 (70424231)
坂谷 充 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 講師 (30712187)
福富 優 至学館大学短期大学部, 短期大学部, 助教 (10783045)
徳田 真彦 大阪体育大学, 体育学部, 講師 (20784135)
青木 康太朗 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (60593457)
瀧 直也 信州大学, 学術研究院教育学系, 講師 (70545152)
伊原 久美子 大阪体育大学, 体育学部, 准教授 (40387965)
橋本 和俊 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 講師 (60759257)
|
研究期間 (年度) |
2019-03-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 社会人基礎力 / 野外教育プログラム / 実態調査 / 要因分析 |
研究実績の概要 |
本研究では高等教育における野外教育プログラムに着目し、その教育効果を検証する。また、教育効果を高めるプログラム実践に向けたガイドラインを開発し、質の高い野外教育プログラムを広く高等教育機関に普及させることを目指す。当該年度(2020年度)は、昨年度に引き続き、課題1「高等教育機関における野外教育プログラムの実態調査」、課題2「野外教育プログラムが大学生に与える影響の測定と要因分析」に取り組んだ。下記に概要を記載する。 1.高等教育機関における野外教育プログラムの正確な実施数(割合等)を把握するために、悉皆調査を用いた全数調査を実施する準備を進めた。パイロット調査として、長野県を対象に大学シラバスの悉皆調査を実施し、その結果について研究発表を行った。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、各大学のシラバスが大きく変更される事態となったため、本調査の実施が困難になった。そこで、急遽、質問紙によるアンケート調査に切り替え、全国781大学(計1189キャンパス)に調査用紙を郵送した。現在、回答を回収中である。 2.昨年度、社会人基礎力の育成に影響を及ぼすと思われる要因を多角的に検討した結果、実習の満足度が大きく影響していることが明らかとなった。しかし、一概に満足感といっても、野外活動においてどういったことが参加者の満足感に影響を与えるのかについては先行研究でも未だ明らかにされていない。そこで、当該年度は、実習に対する満足感を構成する要素を検討し、それらが社会人基礎力の教育効果に及ぼす影響を検討した。「実習に対する満足感」の自由回答(2018年度調査データ)をテキストマイニングで分析し、満足感を構成する要素を明らかにした。現在、結果について学会発表の準備を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、研究計画に一部変更が生じた。そのため、調査の実施に若干の遅れは見られるものの、当初予定していた2つの調査(実態調査、満足度の分析)を実施することが出来た。また、2021年度に課題3として実施予定の「国内外の事例のヒアリング調査」については、オンラインを用いたインタビュー調査実施を視野に入れ、調査方法の検討及びインタビューガイド作成などに取り組むことが出来た。
|
今後の研究の推進方策 |
令和3年度は、令和2年度に引き続き、「高等教育機関における野外教育プログラムの実態調査」の分析を行う。課題2として進めていた「野外教育プログラムが大学生に与える影響の測定と要因分析」については、社会人基礎力向上に影響を与える要因分析(Ⅰ)、満足度の分析(Ⅱ)、の2つについて、研究成果の学会発表及び研究投稿を進める。 これらの課題1、2については、翌年度(2021年度)の前半を目安に成果を統合し、最終的な課題でもある「教育効果を高める野外教育プログラム実践に向けたガイドライン」の作成に着手する予定である。また、これまでの調査結果を強化・補足するため、課題3の「国内外の事例のヒアリング調査」の準備を進める。当初は、実際の実習視察やインタビュー調査を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、オンラインを用いたインタビュー調査等を実施予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
昨年度に引き続き、複数回開催予定であった会議を、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、Web会議の形式で実施した。また、研究成果を発表予定であった学会大会についても、現地での開催が中止となってしまったため、それらに関わる旅費を使用しなかった。 未使用額については、データ入力や分析料金に充当する。
|