ペーパーテストでは問うことが難しい学力を問うためのCBTの開発を目的として,特に,総合問題のCBTの在り方について,情報量の多い問題でも複数のヒントを提示することで,段階的に評価する手法とプロトタイプを開発した。大学生を対象としたモニターテストの結果,ヒント問題提示によって「完全正解」または「完全不正解」の評価から脱却できる可能性を確認できたものの,総合問題のように問題文に文章や図表などの材料が多く含まれる場合,図表の見方や文章の読み取りをヒントとして提示することが受験者にとっては不適切と捉えられかねないことが示唆された。また,個別選抜における活用の具体的な課題についても明確にした。
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