研究課題/領域番号 |
19K02925
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
足立 匡基 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (50637329)
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研究分担者 |
萩原 拓 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00431388)
斉藤 まなぶ 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (40568846)
高橋 芳雄 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70760891)
中村 和彦 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80263911)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / スクリーニング / 感覚プロファイル / 感覚処理 / 早期発見 / 3歳児 / 5歳児 / SRS-2 |
研究実績の概要 |
研究期間内で得られた3歳児時点のデータを用いて、ASDの早期発見を促す感覚処理の特異的なパターンを検討することを目的に、保護者から回答を得た3歳児1375名のSensory Profile short-version(SSP)のデータについてLatent Class Analysis(LCA)を行い検証した。LCAによってSSPの7つの下位セクションの応答パターンを解析し、クラスを識別した後、クラス間でSRSSocial ResponsivenessScale Second Edition(SRS-2)のスコアを比較するためにt検定を行った。続けて、得られた潜在クラスを説明変数、SRS-2のカットオフスコアを目的変数としてロジスティック回帰分析を行った。 SSPの7セクションを使用したLCAでは、適合度の指標等から2クラス解が最適であることが示された。calss1は、コミュニティの82.8%を占める平均的なSSPスコアを示すグループであった。一方、クラス2は、すべてのSSPサブスケールのスコアがクラス1(p <.001、ηp2= .12-.51)のスコアよりも高い、感覚処理の非典型的な特性を持つグループであった。グループ間のSRS-2スコアを比較すると、クラス2のスコアは有意に高く(t = -24.7 df = 1374 p <.001 d = 1.58)、参照グループとしてクラス1を使用したロジスティック回帰分析では、クラス2がSRS-2のカットオフ分類を有意に予測していることがわかりました((Odds = 18.5,95%CI = 12.6-27.1 p < .001)。 以上、コミュニティベースのスクリーニングにおいて、感覚処理の特定のパターンがASDの早期発見に寄与できる可能性が示唆された。
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