研究課題/領域番号 |
19K02962
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
荒木 史代 福井工業大学, 工学部, 教授 (20724008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 障害学生支援 / 組織コンサルテーション / 支援システムの整備 / 学生相談カウンセラー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、大学にて障害のある学生の支援プログラムの実践や、支援を行うための大学システムの整備において、大学・学生相談機関に従事する学生相談カウンセラーの機能や役割を明らかにし、実効的な組織体制の構築を可能とすることである。本研究では、まず、学生支援に携わる学生相談カウンセラーや、障害のある学生と教職員の調整を行う障害学生支援コーディネーターなど大学で学生支援に携わる「人」の動きに着目することで、障害学生支援に携わるカウンセラーやコーディネーターに必要な知識やスキルを明らかにすることを目標としている。 令和2年度は、(1)学生相談活動におけるシステム整備の事例研究、(2)障害学生支援に携わる学生相談カウンセラー、支援コーディネーター対象のインタビュー調査を行った。 (1)事例研究については、A大学の「学生相談機関」としての37年間の事例研究を、日本学生相談学会発行の「学生相談研究」にて投稿し採択された。この事例研究では、A大学の「学生相談機関」の開設から37年間のシステム整備と相談活動を人的配置から3期に分け、学生相談機関の展開の要因を検討した。 (2)インタビュー調査については、障害学生支援に携わる学生相談カウンセラー、支援コーディネーター4名に半構造化面接を行い、実際の業務、連携、組織へのコンサルテーション、その際に必要なスキルや知識について尋ねた。2019年度に実施したインタビュー調査の結果と合わせて、今後学会発表、論文投稿の準備を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、令和2年度は、①文献研究、②インタビュー調査結果をまとめ学会等で発表する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症流行のため、新たな業務が追加されたこと、学会発表を予定していた国際学会が中止となったこと、国内での学会が対面で実施されず調査協力者への依頼が難しかったことから、本研究課題の現在までの進捗状況について、「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、組織コンサルテーションにおける学生相談カウンセラーの役割・機能モデルの作成に向けて、①文献研究として、各大学の公表されている事例報告の検討、他大学の学生相談機関に従事する学生相談カウンセラー対象の②質問紙調査の実施、③研究の成果報告を行う予定である。 ①文献研究については、各大学における「障害学生支援体制整備」に関する報告書等事例報告を収集し、組織コンサルテーションにおいて、カウンセラーやコーディネーターがどのような役割を果たしているかについて整理する。 ②文献研究、インタビュー調査の結果から、学生相談カウンセラーの役割と機能を明確化することを目的として、学生相談機関に従事する学生相談カウンセラー対象の質問紙調査を実施する予定である。 ③これらの研究結果を、国際学校心理学会 (ISPA)、日本学生相談学会、日本心理臨床学会、全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)等で研究発表を行うとともに、論文として投稿する準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学校心理学会 (ISPA)、全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)、日本学生相談学会での研究発表を予定していたが、新型コロナウイルス感染症流行のため、学会の中止やオンライン開催となり、旅費が支出されなかったため、次年度使用額が発生した。令和3年度は、オンラインでの研究環境整備等に支出を計上する予定である。
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