研究課題
新型コロナウイルス感染症の影響で現地調査が実施できなかったため,浙江師範大学の教師教育学部に着任した研究協力者と連携し,資料収集,分析を進めた。日中比較を通して,検討すべき課題を以下の3点に整理した。(1)教育,授業方法の変革,ICTの効果的な活用の主体を教師から学習者に転換するために必要な施策や教師教育の取り組み(2)地域格差 ,学校間格差への対応(3)日本の強みは何か,それをどのようにモデルに組み込むか特に(1)については, 教育における個別最適化という考え方が欧米,少なくとも英国では基本にあり,ICT の効果的な活用の主体が教師から学習者へ転換することに関しては,スムーズに移行,あるいは従来からベースにあったのではないかと考えられ,東アジアでは,教師主導の授業形態が長く続いてきたことから 学習者主体のICT活用へ転換が難しくいことが東アジア共通の重要課題だと考えた。日中双方の教育の情報化の取り組みをそれぞれの強みとして捉え直し,中国との比較をベースに東アジア型教育の情報化モデルと変容プロセスのフェーズごとの教師教育のデザイン原理を検討した。「令和の日本型学校教育」に対応した情報化のプロセスモデル(野中,2021)の変容プロセスは東アジアに共通すると判断し,教師教育のデザイン原理を対応させた「東アジア型教育の情報化モデル(試案)」を「東アジア型教育の情報化モデルとそれに対応した教師教育のデザイン原理― 日中比較を中心に―」にまとめた。さらに,スキルの向上と授業改革への志向性を同時に高める授業として,教職大学院の必修科目「EdTech を活用した授業の方法」を構想し実践を試み,「東アジア型教育の情報化モデルに対応した教師教育実践の試み」にまとめた。
すべて 2023 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 オープンアクセス 3件、 査読あり 1件)
横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学 = Journal of the College of Education, Yokohama National University. The educational sciences
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教育デザイン研究 = Journal of education design
巻: 14 ページ: 29~35
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巻: 14 ページ: 40~49
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