2023年度の研究実績は、1) 地域の小中学生達が企画・自治運営するまちづくり体験活動「こどものまち」、社会的距離を確保しながらチーム協働でミッションクリアを競う活動「ウォークアドベンチャー」、地域の子ども達や勤労世代、高齢者など、多様な世代が交流しながらプログラミングを学び地域課題の解決を目指す「多世代交流プログラミング教室」における学習設計の再検討および活動の実践、2) 学修活動に対応したフィードバック(FB)システムの改修と評価、3) 上記活動を通じて創出された成果を他者と共有する「学修成果物共有基盤」のプロトタイプ開発の3点である。 1)について、こどものまちでは、職業体験や地域通貨による経済活動があるため、基礎的・汎用的能力の「課題対応」「キャリアプランニング」の育成を目指す学習設計とした。ウォークアドベンチャーでは、チーム協働で問題解決に取り組むため、「ソーシャルスキル」の育成を目指す学習設計とした。多世代交流プログラミング教室では、講義後に複数人でゲームを制作しその成果物を動画で記録した。 2)について、ゲーミフィケーション要素を参考に「能動的な参加」「達成可能な目標設定」を導入した学習設計,「称賛演出」「即時FB設計」「独自性歓迎」「成長可視化」を導入した学修FBシステムを開発した。こどものまち用システムでは、ユーザタイプ分類を用いたお仕事分類・推薦を実現した。ウォークアドベンチャー用システムでは、ゲーマー分類手法のバートルテストによる分類結果と紐付けた振り返り支援を実現した。 3)について、上記活動で創出された成果を他者と共有する学修成果物共有基盤を開発し、他者のアウトプットを自己の学びに活かす学びのエコシステムを提案した。2024年度以降の活動を通じて実運用を進める。 上記の研究成果について、査読付き国際会議2件、査読なし国内口頭発表4件を行った。
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