研究課題/領域番号 |
19K02988
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研究機関 | 四国大学短期大学部 |
研究代表者 |
富岡 直美 四国大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00644262)
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研究分担者 |
大野 宏之 四国大学, 経営情報学部, 准教授 (80787002)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | USR / FD / ICT |
研究実績の概要 |
本研究は、USR(大学の社会的責任)意識を醸成するための教職協働初任者研修を最新の教育方法を導入して開発すること、および研修前後における教職員の業務に対する意識の変化と組織運営への影響を測定評価することを目的としている。 本年度は、まず、2018年度に試行した研修の成果と課題を分析した。その結果、研修が参加者の視野を広げたり、横の関係性を構築したりするきっかけとなったことなどを示唆した。しかしながら、研修が想定通りに研修後の業務や組織運営に影響するかどうかは引き続き検証する必要がある。この分析内容については、日本教育工学会2019年秋季全国大会において発表し、現在、実践報告論文にまとめ直して投稿中である。また、当該学会への参加により関連する情報の収集を行うこともできた。 一方で、分析結果と研修担当者の意見をもとに、研修をより効果的なものとするために方法を改善し、9月に教職協働初任者研修を実施した。この改善によってより効果が高まったかどうかを確認するために、現在、得られたデータの分析を進めている。なお、分析結果は2020年度の学会で公表する予定である。 さらに、国外ですでに行われている研修も参考とするために、姉妹校へのメールによる聞き取りや、インターネットを用いた情報収集を行った。しかし、メールやインターネットだけでは具体的な研修方法が分かりづらいという課題が残った。また、研修方法をより効果的にするためのICTツールの開発に関しては、先行研究の調査や、日本国内で公開されているICTツールを見本市で視察するなどして、国内を中心に情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研修の実施やデータの収集と分析、分析結果の公表については、おおむね順調に進んでいる。 しかし、2020年3月に予定していた海外での視察や見本市の見学を新型コロナウィルスの影響で延期せざるを得なくなった。それに伴い、ICTツールの開発、および海外の事例を参考にした研修の改善も、想定通りには進められていない。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、2019年度に実施できなかった海外視察を行い、研究の遅れを取り戻したい。 また、予定通り2020年度の教職協働初任者研修を実施して参加者のルーブリックや感想のデータを収集し、2019年度の分析結果と比較する。さらに、2020年秋頃に研修経験者へのインタビューを実施して、研修が想定通りに研修後の業務や組織運営に影響したかどうか調査する予定である。 しかし、海外視察や研修は、新型コロナウィルスの影響により実施できない可能性もある。今後、状況に応じて研究実施計画を変更することも想定し準備する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年3月に予定していた海外視察を新型コロナウィルスの影響で実行できなかったことから、旅費として充当していた予算が執行できなかった。海外渡航が可能になり次第、視察等を実行したいと考えている。 また、ICTツールの開発は、海外視察による情報収集を行ったうえで必要な機器を選定する予定であったため、2019年度内の導入を見送った。これらの機材は、2020年度に購入する予定である。
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