本研究課題の実績として,複数のスマートカーを利用した助け合うIoTの実験教材の作成およびその教材の成果報告および活用が挙げられる. 助け合うIoTの実験教材として,3段階のIoT実験を作成した.第1段階として,スマートカーのセンサーデータの取得実験および視覚化,第2段階として,クラウドおよび複数のスマートカーを使った制御実験教材,第3段階として,AIを活用した制御最適化実験である.第3段階は最終年度で行なった. 本研究費で購入したモデルカーにIoT機能を追加し,さらに簡単に相互協力可能なプログラムライブラリを提供した.スマートカーの構成は,センサー,Arduino,およびJetson NanoをDCモーター付きのモデルカーに搭載した構成である.また,クラウドシステムとして,Ambientを活用した. 第1段階で,Arduinoのみを使って,センサー値を収集させたり,DCモーターを稼働させたりした.第2段階として, Jetson Nanoを使用して,収集されたセンサー値をクラウドにUPし,クラウドから送られてくるデータで車の状態制御を行った.第3段階として,交差点に差し掛かる2つの車の信号機の色をクラウドに送り,お互いの信号機の色で車を止めるか・進めるかAIで判断させた. 研究成果を国際学会the 11th IIAE International Conference on Industrial Application Engineering 2023を含む13件で発表をした.また,関連図書を2冊発刊した.最終年度には,第29回高専学会講演会で2件の発表をした.さらに,最終年度のまとめとして,ホームページに研究成果を公開した.これらの教材を企業での新人教育で活用した.授業内容は,近年のDXやIoT技術について基礎的な事項を説明し,簡単なIoTの基礎実験を行った.
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