研究課題/領域番号 |
19K03008
|
研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
真田 博文 北海道科学大学, 工学部, 教授 (80250512)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | スマートスピーカー / プログラミング / Processing / 実験教材 / AI教材 / IoT教材 |
研究実績の概要 |
・2020年度には,実験演習用教材として(1)AIによる画像認識アプリ開発を題材とした教材開発,(2)スマートスピーカー用アプリ開発を題材とした教材開発,(3)ライントレース用ロボットの制御プログラム開発を題材とした教材開発を行った.各教材は,学生に与える情報量を調整することにより難易度を変更することができるようにした.実際に(1)は学部1年生,(2)は学部2年生の実験科目で利用し,学生の反応をアンケートなどで収集した.また,教育効果についても評価を進めた.(3)については2021年度から利用を開始予定である(対象は学部3年生).(1),(2)の教材ともに,学力上位層,中間層,下位層すべの層で学生の満足度は非常に高かった.学生には自らの目標に合わせて到達点を指示できる教材となっており,そのことが効果を発揮したものと考えている.また,アンケート結果によれば実験テーマに対応する分野に対する興味を喚起することにも効果があったと推察された. ・情報系の実験演習科目の理解を深めるためにはプログラミング力を伸ばすことが重要であることから,学部1年生を対象としてプログラミング入門教育における理解度の把握および理解不足の解消のための検討を行った.具体的には,LMSとして広く使われているMoodleを利用し,理解度アンケート,理解度テストを学習単位ごとに行い,理解度の迅速把握と対応,成績予測に向けたデータ収集と分析を進めた.2019,2020年度の結果をもとに,2021年度の授業を進めており,得られた知見の実用性と教育効果について今後,さらに検討を進める.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度においては,対面での実験を行う機会が限られたため,予定していたアンケート情報の収集や教材の学習効果の評価の実施に制限があった.今後は,オンライン型学習,オンライン型実験としての教材利用を含めて研究を進める予定である.
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの研究結果に基づき,以下の3点を中心に研究を進める予定である. (1)ドローンを題材とした実験教材を開発し,実験科目での実践を行う. (2)LMSを利用して収集された学生の情報を分析して理解度の把握に適した指標を明らかにし,レベルに適した学習を行うための仕組みを構築する. (3)これまでに開発している実験演習教材をオンライン環境下でも利用できるように改良を行う.
|
次年度使用額が生じた理由 |
社会環境の変化により,予定していた実験の延期,講演発表のスケジュール変更が発生したため残額が発生した.2021年度は状況に応じた計画的な支出を行う.
|