研究課題/領域番号 |
19K03014
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研究機関 | 松蔭大学 |
研究代表者 |
岸 康人 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50552999)
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研究分担者 |
立野 貴之 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50564001)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | e-ラーニング / 教材開発 / CLIL / STEM教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、第二言語(主に英語)で作成された動画の内容について、翻訳を介することなく、学習者の理解を支援するフレームワークを確立することを目的としている。専門分野については、良質な教材を教員が作成することが容易ではないため、言語の枠を取り払うことにより、教材利用を拡大することができる。また、学習者の視聴履歴に基づき、理解が困難な箇所を特定することにより、学習を阻害している原因を解明し、個人のスキルに応じて理解を助けるための再生シナリオを自動的に導出するシステムを目指している。 現在は、動画再生時に学習者を支援する再生シナリオを開発している。再生シナリオは、字幕を分析し、学習者のスキルや履歴に応じて、再生スピードを調整する機能や重要語彙とその理解を支援するためのアノテーションからなる。字幕毎の難易度により再生スピードを自動的に調整する手法については、すでに実用的なモデルを開発しているが、重要語彙等のアノテーションを自動生成する機能について実験段階である。2019~20年度には、主に再生シナリオの仕様策定と再生シナリオで使用するための重要語彙の抽出について研究を行い、学会において発表を行った。動画字幕から重要語彙を抽出する機能については、複数の手法を組み合わせ、語彙を分類して提示するものを開発中であり、研究計画に遅れが出ているが、2021年度は、これらを統合した再生システムを実装し、検証のための利用者実験を開始することが目標となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
次の理由から、当初の研究計画より遅れた進捗となっている; ①2019年度に学科長及び学内情報管理研究所所長に任命され、2021年度現在もその任に就いており、当初予定していたものよりかなり多くの学内業務を担うこととなったこと②2020年度の新型コロナ感染症対策に係る学内の教務委員としてのオンライン授業支援業務により、十分な研究時間が確保できていないこと③字幕分析からキーワードを抽出するフェーズについての対応について、評価実装の変更に伴い、時間がかかってしまっていること。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度までに、再生シナリオを動画プレイヤーに統合実装する当初計画であったが、進捗の遅れにより、半年程度ずれ込む見込みである。このため、学生の初期利用実験については、2021年度後期以降となる予定である。字幕からの重要語彙抽出は、再生シナリオにおいて重要な役割を担い、本研究での大きな課題でもあるため、不十分な状態での実装は避け、検討を重ねた上で実装する方針としている。自然言語処理の手法は、日々発展しており、新しい手法を取り込みやすい形で、システムに反映させていけるような実装に取り組む計画である。 それ以外では、現在のところ計画に変更はなく、初期利用実験後に、結果を分析し、再生シナリオについて見直し・検証を行い、大学の講義での検証実験を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画では、再生シナリオを組み込んだ動画再生システムのソフトウェアを外注する予定であったが、動画字幕から重要語彙を抽出し、アノテーションを生成する機能についての開発が遅れていること、コロナ禍による学内業務の増大により、全体の計画に遅れが生じていること、及び、これらのことから研究発表についても一部キャンセルしたため、使用額に差が生じている。ソフトウェアについては、2021年度分で使用予定である。
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