研究課題/領域番号 |
19K03016
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
仙石 昌也 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (40257689)
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研究分担者 |
宮本 淳 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (40340301)
久留 友紀子 愛知医科大学, 公私立大学の部局等, 客員研究員 (00465543)
橋本 貴宏 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60291499)
山森 孝彦 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70387819)
山下 敏史 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90622671)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 協働レポート / 変更履歴 / リビジョンマップ / Googleドキュメント / 協同学習 |
研究実績の概要 |
本研究では、協働学習の技法の一つである協働ライティングを対象とした研究を行っている。これまでクラウドを導入して作成された協働レポートの変更履歴を利用してリビジョンマップを作成し、協働学習の様子やレポートの作成プロセスの概要の可視化を試みてきた。 前年度は編集内容に着目したレポートの、セクション単位のリビジョンマップに加えて、編集者別に配置したリビジョンマップを作成した。このマップは各編集者がレポートを執筆した時期やセクションを容易に確認できるため、執筆状況の概要を把握するのに有効なツールである。本年度は編集者別に配置したリビジョンマップを用いて、協働レポート分析への活用方法を探った。 協働学習の際のグループ作業における大きな問題の一つに、フリーライダーの存在がある。フリーライダーとは協働学習において最小限の労力で済ませようとするメンバーのことである。編集者別に配置したリビジョンマップでは、入力時間帯や入力したセクション数が他者に比べて少なく、レポートに対する貢献度が低い編集者がそれに該当すると考えられる。このリビジョンマップを用いて、フリーライダーに相当する編集者がいるレポートを抽出してその特徴を調査した。その結果、フリーライダーがいるレポートには、過度の負担がかかった編集者が存在するが、その編集者が必ずしも成績評価に結びつかない事例が明らかになった。 リビジョンマップは他の調査手段と組み合わせると、より効果的な分析が可能になると考えられる。その取り組みの一つとして、協働学習の心理・態度側面に関する新たな尺度作成にあたり、リビジョンマップを使った妥当性の検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は作成プロセスの側面から教育効果の測定や分析に利用することを予定していたが、現状ではリビジョンマップによる作成プロセスの可視化と把握に留まっている。教育効果を分析するためには、より多くのマップを作成する必要があるが、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染関連の対応のため全体の計画に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
リビジョンマップを作成することにより、協働および作成プロセスの可視化という点でこれまでに一定の成果が得られている。前年度については協働レポートからフリーライダーに関する分析や心理・態度側面に関する尺度作成への活用などを行ったが、今後はデータ数を増やしてさらに詳細な分析を推進させていきたい。これらの分析に加えてリビジョンマップのさらなる応用を検討し、教育効果測定への活用も含めてさらに研究を発展させていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度に引き続き新型コロナウイルス感染関連の影響により発表および参加を予定していた学会の現地開催が相次いで中止となり、出張旅費をほとんど使用しなかった。物品費に関しては、研究計画の遅れから当初予定していたデジタル機器の購入を一部見送っている。 旅費に関しては、学会の現地開催の状況に合わせて使用する予定である。また物品費に関しては、現在使用している機器の老朽化に伴い最新OSへのアップデートが難しくなってきているため、本年度は最新OSに対応した機種の購入に充てる予定である。
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