研究課題/領域番号 |
19K03032
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
丸山 智子 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 講師 (40828034)
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研究分担者 |
井上 雅裕 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50407227)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | リーダーシップ教育 / リフレクション / e-ポートフォリオ / シミュレーション体験 |
研究実績の概要 |
2020年度は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、これまで対面で行ってきた芝浦工業大学大学院理工学研究科修士課程学生対象のリーダーシップ教育を、急遽オンライン下で実施することとなった。 前期必修科目(履修者数約80名)においては、リーダーシップ行動の実践場所として設定しているProject Based Learning(PBL)演習も遠隔授業となった。PBLは、総勢15名の教員が授業を担当している。学生は14チームに分かれ、それぞれのチームのプロジェクト成果物指導をチーム担当教員が実施した。リーダーシップ授業は、本科目の中で2名の教員がすべてのチームに対して共通に行っているリーダーシップ学習の位置づけである。学生は、オンラインでのPBLは初めての試みであり、どのようなリーダーシップの発揮が効果的なのか見当がつかない状況にあった。そこで、2020年度前期授業のリーダーシップ教育では、バーチャルチームでのプロジェクト達成に向けたリ―ダーシップ発揮に焦点を当てて実施した。学生は、eポートフォリオを活用して、リーダーシップ行動のリフレクション結果と、自らのチームのチーム形成発達段階の評価を6週間に渡り記録した。これら継続的な記録の分析によって、オンラインでのリーダーシップ教育は、学習者のリーダーシップ行動に変化をもたらし、バーチャルでのチーム形成を実現した。 また、同じくオンラインで実施した後期選択科目(履修者5名)のリーダーシップ教育では、eポートフォリオに記録された個々のリーダーシップ行動のリフレクション結果を基にして、オンライン上でピアリフレクションを実施した。結果、学生は自らの行動様式に新たな改善点やアプローチ方法を見出すことができた。 これらの成果については、国内学会発表、国際会議発表の他、査読論文を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度はコロナ禍によって、急遽オンライン下でのリーダーシップ教育プログラムを設計し、実施した。対面からオンラインへの変更はあったが、バーチャルチームにおけるリーダーシップ行動のリフレクション及びチーム形成の評価の分析結果は、「ポジティブな行動変容を促すリフレクションプロセスモデル」の構築を支援するデータとなる。ただ、2020年度に計画していた、インタビュー結果の分析が未着手であることと、国際会議への現地参加ができず、海外の研究者との対面交流の機会が得られなかったことから、研究の進捗はやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
リーダーシップ行動のポジティブな変容が顕著な学生に対して実施した、質問紙調査及び半構造化面接により得られた量的・質的データ分析によって、ポジティブな行動変容促す思考、態度、行動の共通要素を抽出する。仮説の検証、及び学生のリフレクションプロセスデータ分析結果、さらにはオンライン下でのリーダーシップ行動のリフレクション結果を反映したリフレクションの方法を策定する。更にこの改訂されたリフレクション方法・プロセスを導入したリーダーシップ教育を実施し、その妥当性を確認する。以上を踏まえ、最終的には経験型学習のためのリフレクションモデルを構築していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者代表、および分担者が研究成果発表のため計画していた国際会議の現地出席ができず、次年度使用額が生じた。2021年度使用計画としては、国内での研究打ち合わせや学会発表の旅費とする。
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