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2019 年度 実施状況報告書

改訂版タキソノミーテーブルを用いた授業改善手法:授業デザインとリフレクション

研究課題

研究課題/領域番号 19K03035
研究機関国立音楽大学

研究代表者

中西 千春  国立音楽大学, 音楽学部, 教授 (30317101)

研究分担者 川井 一枝  宮城大学, 基盤教育群, 准教授 (40639043)
中西 穂高  帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00567399)
生田 好重 (白石よしえ)  近畿大学, 全学共通教育機構, 准教授 (50455036)
中尾 桂子  大妻女子大学短期大学部, 国文科, 准教授 (20419485)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードブルーム教育目標改訂版 / タキソノミー・テーブル / 認知プロセス次元 / 知識次元 / 授業デザイン / 分析ツール / リフレクションツール
研究実績の概要

初年度は研究環境の整備として,Bloomの『教育目標の分類体系の改訂版』(Anderson & Krathwohol 編著)の翻訳を完成した。著者らの意図を正確に伝えるために,アメリカと日本の教育状況の対比をし,読者が日本の教室に当てはめられるように言葉を厳選した。読者が使いやすいように解説をし,基本用語集をつけた。分類体系の認知プロセス次元は,19の認知プロセスをまとめた6つの認知プロセス・カテゴリーである。しかしながら,この点が日本の研究者や教師には知られていない。『教育目標の分類体系の改訂版』を多くの人が使うためには,19の認知プロセス,そして,認知プロセス・カテゴリーとの関係について,十分に知らしめることが重要である。19と数が多いことが,少ないよりもわかりやすく使い勝手がいいことを強調していくことが必要である。この点を発表において,留意していく。
『教育目標の分類体系の改訂版』は初・中等教育の教師がタキソノミー・テーブルを使って授業デザインをよりよくしたり,他の教師の授業を分析するという趣旨で書かれた。その効果を調べるために,「英語プレゼンテーション」を行っている教師(n=6)に授業目標・活動・評定について詳述をしてもらい,タキソノミー・テーブルを使って分析した。タキソノミー・テーブルにチェックをしていくと,各教師の授業が視覚的に明示される。これを教師に示すことで,どのような授業を目指したらよいかという授業改善ツールに使うことができることがわかった。
また,教職課程の科目で,授業リフレクションのツールとしての効果を調べた。異なる目標の授業で,教師と学生でタキソノミー・テーブルを使って調査したところ,教師と学生のチェックが一致した。学生が教師になった際に,タキソノミー・テーブルが使えるようにトレーニングをする方法について考察が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は,2019年度中に翻訳の出版が可能であると考えていた。しかしながら,コロナウィルス拡散の背景から,出版が遅れている。しかしながら,タキソノミー・テーブルの活用した事例研究については,計画通り進めることができた。

今後の研究の推進方策

『改訂版』のタキソノミーとタキソノミー・テーブルを使った国内外の先行研究の文献研究を進め,授業分析ツールとリフレクションツールとしての効果について調べる。もし,コロナウィルスの拡散が終息をしたら,協力者を募り,教師と学生を対象としたリフレクションツールとしての使い勝手について調査をし,マニュアル作成に向けた準備をする。

次年度使用額が生じた理由

コロナウィルス拡散のため,翻訳の出版が遅れ,謝金の支払いがまだ行われていない。また,3月に予定していた学会出張ができなかった。これらの理由により,繰越金が生じた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 演奏教師のためのFD(レッスン改善)プロジェクト 公開レッスンを活用して2020

    • 著者名/発表者名
      中西千春,本島阿佐子
    • 雑誌名

      国立音楽大学研究紀要

      巻: 54 ページ: 113-124

  • [学会発表] Training metacognition of students by use of the Bloom’s revised Taxonomy Table2020

    • 著者名/発表者名
      Chiharu NAKANISHI,Hodaka NAKANISHI, Asako MOTOJIMA
    • 学会等名
      Hawaii International Conference on Education
    • 国際学会
  • [学会発表] FD (Faculty Development) Project for Music Performance Teachers in Japanese Higher Education2020

    • 著者名/発表者名
      Asako MOTOJIMA, Chiharu NAKANISHI
    • 学会等名
      Hawaii International Conference on Education
    • 国際学会
  • [学会発表] 「公開レッスン」の分析に基づく演奏レッスン改善法の提案 -音楽大学の演奏系教師のためのFD-2019

    • 著者名/発表者名
      中西千春,本島阿佐子
    • 学会等名
      大学教育学会
  • [学会発表] 学生の認知を促す英語プレゼンテーション指導法についての考察(ブルームの改訂版19の認知プロセスに基づいて)2019

    • 著者名/発表者名
      中西千春,川井一枝,中西穂高
    • 学会等名
      日本リメディアル教育学会
  • [学会発表] 教職課程学生の英語発音に対する意識変化(自由記述とタキソノミー・テーブルによる分析)2019

    • 著者名/発表者名
      川井一枝,中西千春
    • 学会等名
      日本リメディアル教育学会
  • [学会発表] タキソノミー・テーブルを活用した英語授業デザインワークショップ〔ブルームの『改訂版』の 教育目標に基づいて〕2019

    • 著者名/発表者名
      中西千春,川井一枝,中尾桂子
    • 学会等名
      大学英語教育学会
  • [学会発表] 学生のメタ認知的知識を促すための教師の知識の整理 (ブルームの改訂版の知識次元に基づいて)2019

    • 著者名/発表者名
      中西千春,本島 阿佐子,中西穂高
    • 学会等名
      日本リメディアル教育学会
  • [図書] 音楽大学におけるFD 『草の根FDプロジェクト2019』 教師の指導への気づきを高める2020

    • 著者名/発表者名
      中西千春,本島阿佐子
    • 総ページ数
      182
    • 出版者
      飛鳥井出版
    • ISBN
      978-4-908648-06-9

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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