研究課題/領域番号 |
19K03037
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
平山 勉 名城大学, 教職センター, 教授 (50250866)
|
研究分担者 |
竹内 英人 名城大学, 教職センター, 教授 (30387766)
後藤 明史 名古屋大学, 情報基盤センター, 准教授 (50225645)
谷口 正明 名城大学, 教職センター, 教授 (90554113)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 授業研究 / 教師教育 / 授業実践能力 / アイトラッキングカメラ / ユビキタス映像記録視聴システム |
研究実績の概要 |
これまでの 本研究プロジェクトは、教員を目指す教職課程履修生及び初任者教師の授業実践能力育成を支援するためにこれまで開発し運用してきている「ユビキタス映像記録視聴システム」を改良し、本システムを学生時代に経験した、現場の教諭の授業を継続的に授業収録及び自己研鑽及び研究会、授業研究ワークショップ、公開フォーラム等での活用を一層推進することを目標としている。2021年度は、新型コロナ感染対応の影響を受けて、新規の授業収録及び継続的に収録してきた研究協力校の授業収録が実施できなかったということがあった。これまで収録してきたデータの分析ということでは、これまでの研究で収集しているアイトラッキングカメラのデータからから、注視パターンを可視化(ヒートマップ)にして積み上げてきた。これらは、注視パターンの限られた側面からのデータ反映になるので、アイトラッキングデータの特性を生かした分析方法として、Real World Mapping(以下、RWM)は、動画上の注視点を静止画上に写像する方法及びTobii Pro LabのAOI(Areas of Interest)という機能を駆使して、これまで収録している授業記録に適用し、Real World Mapping(RWM)による教師の注視点の分析を行った。さらに、Area of Interest(AOI)を用いて、教師が誰をどの程度見ているかを明らかにした。 成果の公開・公表ということでは、これまで研究成果の一部を学会等で行ってきた日本教育方法学会(9月、宮城教育大学)、大学教育研究フォーラム(3月、京都大学)さらには、公開フォーラム、研究会(8月、1月、3月)も昨年度に引き続き、オンライン開催に変更することで予定通り開催し、参加者と成果を共有することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教員を目指す教職課程履修生及び初任者教師の授業実践能力育成を支援するためにこれまで開発し運用してきている「ユビキタス映像記録視聴システム」にアイトラッキングカメラの教師視点を連携させるシステムの改良が試行錯誤の連続ではあるのが一定推進できている。さらに、アイトラッキングデータの特性を活かした分析にも着手することができた。これまで収録し分析した映像記録を教職課程の授業教材として活用も推進することができた。残念ながら、新型コロナウィルス感染対応の影響が甚大で、過去二年度延期した高等学校の授業収録を再度延期せざるを得なかった。加えて、これまで継続的に収録できていた学生時代に本システムを経験した教諭の継続的授業収録が新型コロナウィルス感染対応の影響で、一切できなかったことが、研究が予定通り進捗できなかったことの理由である。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度は、世界規模での新型コロナウィルス感染の影響があり、2021年度同様学校活動も不透明なところも多く、新規の授業収録については、柔軟な対応が必要と考えている。幸い、これまでの収録事例の分析・考察により多くの時間を充当し、これまでの成果の一部を論文等での発表活動に共同研究者と連携し研究を進めていきたい。これまで口頭発表していている国際学会の発表成果をレフェリー論文で公開できるようにしていく。2021年度末時点で、全ての教育機関でオンライン教育が試みられているが、これまでの研究成果を少しでも外部に発信していく予定である。一方で、これまでの研究成果を教職課程の授業づくりに反映させていくカリキュラムマネージメントもオンライン授業の中で進めていく。毎年開催している成果の公表を含めた年間3回(8月、1月、3月)の公開研究会・フォーラムも前年度引き続きオンライン開催対応に加え対面も加えたハイブリッド開催も含めて必ず開催していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスス感染症対策の影響で、収録を延期をした高等学校の授業収録及び面接調査をはじめ、継続予定であった収録の多くを次年度に延期したことに加え、学会発表、収録に予定していた交通費等の使用予定が次年度以降に延期になったことが理由である。主催する研究成果公開のフォーラムのオンライン開催に向けてのシステム構築等を含め、新型コロナ感染対策動向を慎重に推移を見守りながら、授業収録・調査を進めていく。さらに、レフェリー論文等の公開に向けて推進していきたい。
|
備考 |
扱っているのは授業に関わる個人情報のためセキュリティに配慮して運用している。
|