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2020 年度 実施状況報告書

宇宙教育のための人工衛星学習キットの開発と実践的ものづくり教育の試み

研究課題

研究課題/領域番号 19K03047
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

中谷 淳  岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10413775)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードキューブサット / 工学教育 / 宇宙教育 / 課題解決型学習教材 / 人工衛星教材
研究実績の概要

2020年度は、2019年度に開発した超小型衛星の学習教材(キューブサットモデル)を全国高専の学生に対する宇宙教育(高専スペースアカデミア)において広く活用し、アンケートの結果、75%以上の学生が取り組みに興味を持ってもらっていることが分かった。昨年度のアンケートでは、キューブサット教材は扱いが難しいと感じている学生も一定数いたため、今年度は、宇宙教育として広く用いられている缶サットとキューブサット教材との繋がりを意識できるように、電源部分などを改良した。しかしながら、分りにくさを訴えている学生も少数ではあるが、いることが分かっている。よって、キューブサット教材の教育資料の改善が必要であると認識している。
また、より一層実際の衛星開発を意識してもらえるよう、キューブサットモデルを経験した学生を対象にキューブサット教材の上位互換機であるキューブサットシミュレータを開発した。2020年度に開発したキューブサットシミュレータは、現在、高専連携で開発中の2UキューブサットKOSEN-1の衛星フレーム形状をベースとして、メインコンピュータにRaspberry Pi Compute Module 1を採用し、実際に開発中のキューブサットと全く同じコンピュータを用いた。また、9軸センサ、広角カメラなど、安価で入手が容易な市販品については、実際に開発中のキューブサットに搭載予定の製品と同じものを採用した。
今年度、試作したキューブサットシミュレータは、高専スペースアカデミアに参加する複数の高専に配布し、実現可能なサブシステムのアイディアを競技会形式で検討してもらうための素材として活用した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度に開発したキューブサット教材をキューブサットシミュレータの位置付けへ改良することが出来たとともに、複数高専にキューブサットシミュレータを配布し、他高専の教員の協力の下で、講習会、及び競技会形式のサブシステム検討会を実施することが出来た。

今後の研究の推進方策

2019年度に開発したキューブサット教材とキューブサットシミュレータは衛星フレームや電源系など、一部、互換性が無い状態になっており、本教材を活用する学生への教育上、分かりにくいものとなっている。加えて、キューブサット教材で実装されている通信系、電源系などの機能が、シミュレータでは一部未実装の状態になっている。そこで、本年度は、キューブサット教材とシミュレータの互換性を念頭に改善しつつ、本研究課題で開発中のキューブサット教材の完成を目指す。

次年度使用額が生じた理由

2020年度はコロナ禍の影響で、教育イベントのオンライン開催が2件あったことによる旅費の支出見送り(研究代表者及び研究協力者)が2件、そして、研究協力者がコロナ禍の影響で研究実施場所で活動できないといったことからの謝金支払いができない状況があったため、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2021-12-27  

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