本研究では,アクティブラーニング(以下,AL)やeラーニング,座学の授業中に実験による検証をするin situ実験といった様々な教育手法を用いながら,パワーエレクトロニクス(以下,パワエレ)や電気機器を学習する教育教材を開発する。これにより,実感を伴いながら学習ができるようになる。2022年度は,OpenPLCを利用した直流電動機と直流発電機の遠隔操作型in situ実験装置を開発した。また,in situ実験の結果を学生に理解しやすい形で表示できる表示画面も開発した。開発した実験装置を用いて,電気機器の授業において遠隔操作のin situ実験を実施し,アンケート調査により体験した学生からの意見を収集した。 本研究の実施期間内において,in situ実験教材としては,工具を使わずチョッパ回路が構成できるミニ実験装置を開発し,これを学生実験で使用してもらった。また,直流電動機と直流発電機の遠隔操作型in situ実験装置として,実験室側の実験装置と,教室側タブレットPCのアプリを開発した。さらに,実験内容の変更が容易となるよう,OpenPLCを用いた遠隔操作型実験装置を開発し,遠隔操作でin situ実験を実施して,アンケート調査を行った。 AL型授業支援システムとしては,パワエレおよび電気機器の授業で使用する演習問題を作成・整備し,その一部をPCに取り組めるようにした。しかし,学生の学習ログを記録し,教員にフィードバックできるシステムの開発には至らなかった。 eラーニング教材については,パワエレおよび電気機器の解説スライドを開発・整備した。また,学生が読み進めるだけでなく,音声による解説も加えた学習スライドも開発した。開発した学習スライドをチョッパ回路の実験の予習に使用してもらい,その効果についてアンケート調査を行った。
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