研究課題
本研究は、「手術が上手いとは何か、手術が上手くなることとはどのようなことか」をより深く定量的・客観的に解明し、その成果を昇華し、外科医の技量に 応じた質の高いフィードバックと明確なトレーニングストラテジーを提供する革新的で科学的な内視鏡外科手術トレーニングプログラムをパッケージとして開発することを目的とした。本研究では30名以上の熟練医の腸管モデル縫合中の動作の手術工程解析(SPM)とビッグデータ解析技術を融合させた 縫合の 定量的品質評価により、1. 術前計画と術中の操作による相違点の自動抽出、2. 熟練医の無駄のない動作と高品質の手術結果との関係を解明した。この結果、手術工程解析において時折観察される動作の定義から外れる動きについて、動作を実行しようとして試行錯誤しているが、動作が完了されないための"有効な操作"としてカウントできない事象を明確に確認することができた。我々はこれまでの研究において、この定義できない動作をdwell timeとしてその存在を仮説として定義していたが、本研究において、その仮説を強く裏付ける結果を得た。また、この手術工程解析の定義方法を応用し、拡大するため内視鏡治療へ展開した。本研究の発展形として、内視鏡的粘膜下層剥離術のトレーニングを行うトレーニングモデルを開発した。この事により、これまで言及されてこなかった内視鏡治療治療環境下での技術評価方法が可能になることが示唆された。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件)
Journal of General and Family Medicine
巻: - ページ: -
10.1002/jgf2.534