研究実績の概要 |
新学習指導要領においては外国語教育の充実が求められ、小学校中学年で「外国語活動」、高学年で「外国語科」が2020年度より導入された。2018年度以降、中学年は新学習指導要領に対応した小学校外国語活動教材『Let's Try! 1, 2』を使用している。高学年で使用されていた『We Can! 1, 2』は2020年度より各出版社が出版した「教科書」を使用している。 また、特別支援学校の小学部においては新学習指導要領で、一人一人に応じた指導の充実が求められ、コンピュータ等の情報機器の活用等について規定されている。特に視覚障害児童には音声教材の整備充実が求められている。本研究は、これまでの二次元コードと触図を活用した学習プログラムの研究成果を応用し、小学校3,4年生用『Let's Try! 1, 2』に対応した新コンテンツの学習指導モデルを構築することにある。 本研究の学術的背景として、障害者基本法では、障害者の教育に関し適切な教材の提供の促進が求められている。特別支援教育については、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」のため、その環境整備の一つとして「教材の確保」が挙げられているところである。また、差別解消法においては、障害のある児童生徒が十分教育を受けられるようにするための合理的配慮の充実を図る上でも、教材の工夫が求められている。そのために一人一人のニーズに応じた教材を活用した教育が必要である。 本調査・研究として、2019年度は3年生用の副教材『Let's Try! 1』の語彙・表現(文・句)の分析調査を行い、「「小学校外国語活動」の語彙と表現:『Let's Try 1』の分析」(山形県立米沢女子短期大学『生活文化研究所報告』(第47号、2020年3月)に発表。テキストの内容調査に基づく音声ペン対応の副教材『Let's Try English! 1』の作成をした。
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