研究課題/領域番号 |
19K03103
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研究機関 | 国際高等専門学校 |
研究代表者 |
南出 章幸 国際高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (20259849)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | プログラミング教育 / 小学生 / シールプログラミング |
研究実績の概要 |
本研究は次世代の高度な IoT 技術者育成のための教育プログラムの開発を目的とする。日本においてIT人材が不足しており、技術者の育成が急務である。多様化、高度化する IoT 機器を適切に利用できる次世代の IoT 技術者育成のための教育プログラムを開発するためにアジア地域から高い評価を得ている日本発の高専教育に、理数系に対する教育の見直しとして国際的にも推進されているSTEM教育を統合した教育プログラムを開発し、物理・数学・工学を融合できる次世代の高度な IoT 技術者育成を目指す。当該年度の計画では、中学生に対してロボットやIoT機器の教材を使ってトレーニングを行うプログラムの開発を行う予定であった。しかし中学校のIT教育の現状を調査すると、小学校でのプログラミング教育が十分に行われておらず、全体的に生徒のスキル不足が顕著であった。このままでは効果的な教育を導入できないと考え、小学校のプログラミング教育を含めて教育プログラムを検討する必要性を感じ、小学校の低学年でのプログラミング教育に利用できるシールとスキャナを使用する新しいプログラミング教材を試作した。試作した教材を使用し高専学生・大学生が講師となり、小学校で実際に授業を行った結果、本教材の有効性が確認できた。さらに講師を担当した高専生・大学生はITスキルだけではなく、物事を計画的に運用する能力にも向上が見られた。初等中等教育におけるメンター不足解消の一つの解決策としても有用であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では、中学生に対してロボットやIoT機器の教材を使ってトレーニングを行うプログラムの開発を行う予定であったが、中学生のITスキルが全体的に不足していることが明らかとなった。これは、小学校でのIT教育やプログラミング教育が遅れていることに起因し、このままでは効果的な教育を中学校に導入できないと考え、小学校のプログラミング教育を含めて教育プログラムを再検討することにした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、小学校低学年児童のプログラミング教材の改良および小学校高学年児童のプログラミング学習プログラムを検討する。特に小学校低学年のシールプログラミング教材は小学生児童だけではなく、小学校教員にも大変期待されているため、まずはこの教材システムの完成を目指すさらに中学生にロボットやIoT機器を使ってトレーニングを行うプログラムの構築を行う。なお、新型肺炎の影響のため、小学校・中学校で試作教材の検証ができない状況であるが、流行が収まり次第小学校・中学校での検証実験を行う予定である。
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