研究課題/領域番号 |
19K03104
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研究機関 | 沖縄工業高等専門学校 |
研究代表者 |
玉城 龍洋 沖縄工業高等専門学校, メディア情報工学科, 教授 (60413837)
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研究分担者 |
大西 淳 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (60311073)
内田 保雄 宇部工業高等専門学校, 経営情報学科, 嘱託教授 (70321487)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | CSアンプラグド / CSプラグド / フルフレッジド・プログラミング / プログラミング的思考 |
研究実績の概要 |
CSアンプラグド(コンピュータ・サイエンス・アンプラグド)はコンピュータを使わずに情報科学を体験的に学習する、学習効果の高い教育方法であり、海外では多く研究されている。しかしながら、従来の研究の多くはCSアンプラグドの体験段階で終わっていたり、本格的なプログラミング(フルフレッジド・プログラミング)教育への接続性の観点からは限定的であったりする。そこで、CSアンプラグドを補完する新しいアプローチとして「CSプラグド」という方法を提案してきた。すなわち、CSアンプラグドは「コンピュータを使わない」ことが基本思想であるが、フルフレッジド・プログラミングへの展開を目指すためには、橋渡しとなる「コンピュータを用いた」教育手法が不可欠であることを提起するものである。本研究には、いくつかのステップや学習メソッドが含まれるが、高等専門学校の2年生を対象とした研究実践として、C言語プログラミングの授業において6ステップメソッドの適用を試みた結果、一定の評価が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在までに、我々が提案する、CSアンプラグから本格的なプログラミングへの展開を図るための手法の基礎となる各項目について検討を行ってきた。 そして、Step1:CSアンプラグド→Step2:CSプラグド→Step3: Activityの処理過程の図解(可視化)→Step4:Activityの処理過程の自然言語記述(抽象化、要素抽出)→Step5:独自の表現を付加したテーブル・トレースによるアルゴリズムの動作確認(検証)→Step6:本格的なプログラムコードの記述(抽象化、符号化)の各段階に対応する典型的な教材を試作することができた。また、Step4における取組みとして、双方向写経という新たな学習スタイルを組み込んだ教育メソッドの枠組みとして発展させることもできた。 ただし、COVID-19の影響を受けて、Step2については若干遅れた進捗状況となっている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きCOVID-19対応により影響を受ける可能性があるが、基本的には計画に基づいた研究の遂行を想定している。すなわち、前述のStep5以降の項目について教材を充実するとともに、Step4からStep6へとつながる新たな学習ツールの導入を含めた展開も視野に入れた研究遂行を予定している。これらにより、最終年度の研究活動として、研究目的の達成に向けて研究を効果的に推進していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響で学会発表が中止になったこと。またはオンライン開催に変更されたことによる旅費の大幅減少と対面授業の時間が少ないために実験授業の開催が少なくなり人件費の支出がなくなったため。
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