研究実績の概要 |
研究分担者、細川敏幸、斉藤準、吉永契一郎 は、2023年2月20日から25日まで、インド工科大学において、授業での問題活用についての視察を行った。インドは伝統的に、入試問題は難しく、学生の選別にどのような体制で行っているのかを調査、視察した。 物理教育における概念理解については、概念問題が有効ではあるが、日本ではまだ浸透しているとはいえない。アクティブラーニングの実施を阻害する要因としてどのようなものがあるのかについて、論文を発表した。 また、STEMとしての課題設定は、単にアカデミックな知的好奇心という動機付けでなく、生活の質の向上という動機を与えることができるため、非常に有効な手段となることがわかった。このため、海外のSTEM教育の現状を調査し、「創造性駆動型社会に対応したSTEM教育」佐々木, 伸, 細川, 敏幸, 鈴木, 久男, 吉永, 契一郎, 斉藤, 準、高等教育ジャーナルを出版した。世界でSTEM教育が重視されてきており、特に中国、韓国、アメリカでの初等・中等教育でのSTEM教育での課題設定について調査を行った。現在、日本全体でローリスク、ローリターン志向となり、「安い日本」と称されている中で、アントレプレナーシップを育むためのプロジェクトは非常に重要になると思われ、本課題研究において、「生活の質の向上」という視点の課題設定の重要性が見えたことは大きい。そのための、海外のSTEM教育における課題を収集できた。アメリカでは、K12段階すべてで統合型STEM教育のコンテンツが研究されているが、他方、大学におけるSTEM教育は未だスタンダードなものが確率されていないことがわかった。
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