研究実績の概要 |
現在、AIやロボットが活躍していく社会となり、創造性がもっとも重要な要素となってきた。そのため、STEM教育は世界でもっとも重視されるようになってきた。知的好奇心のためのサイエンス教育から、生活の質の向上のためのSTEM教育は、社会科学や人文科学的側面を融合する教育へと変化してきた。本年度は、主として中等教育を対象に、アメリカや韓国においてどのようなテーマの問題により、統合的なSTEM教育を実現してるかについて研究をおこなった。特にアメリカでは、初等、中等教育における統合的STEM教育が提唱され、カリキュラムが硬直されていることがわかった。そのカリキュラムを調査し、どのようなテーマで融合的な教育をおこなうことができるのかについて知見を得た。また、韓国では日本でも現在おこなわれ始めた探究の授業がすでになされており、組織的にそのコンテンツ開発がおこなわれてきた。他方、高等教育段階におけるスタンダードな統合的STEMカリキュラムはなく、いくつかの大学が、試みており、それらを調査することができた。STEM教育の推進には、多くの国がそれぞれの施策をおこなっており、どのような施策をおこなってきたかも調査研究をおこなった。 以上のような成果の詳細は[創造性駆動型社会に対応したSTEM教育」(高等教育ジャーナル : 高等教育と生涯学習, 2024年3月,佐々木, 伸, 細川, 敏幸、鈴木, 久男、吉永, 契一郎、斉藤, 準共著)として出版した。
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