研究実績の概要 |
2011年の東日本大震災以降,エネルギー問題についての関心は高まってきている。エネルギー問題,特に自然エネルギーに関する項目が挙げられている。これらのことからも,自然エネルギーについて学ぶことが大切であることがわかるが,実際に自然エネルギーを用いた発電方法で,生徒が自作できるものは少ない。そこで,生徒自身が簡単に自作でき,実際に体感することができるものを開発しようと考え,研究を継続している。また,次期学習指導要領において,高等学校におけるアクティブラーニングの実現が期待されている。アクティブラーニングは,児童・生徒が能動的で深い学びをしていくための方法として取り上げられているものである。 また,自然災害の多い日本にとって,防災教育の一環としてエネルギー問題について主体的に取り組むための学習は,これからの日本においてはますます重要であるといえる 。 このような理由により,次期学習指導要領下の物理基礎のエネルギー分野において,このような学習が成立するような実験教材となるように開発を行ってきた。具体的には,サボニウス型風車風力発電機,色素増感太陽電池,自転車発電機などを中心にエネルギー分野の実験教材として開発し,エネルギー教育に取り組んだ。 2020年度は,コロナ禍であったが,練馬区立練馬東中学校,都立三鷹中等教育学校,および私立世田谷学園には,「分光筒を作って省エネルギーを考える実験」を出前授業で行った。福岡県立輝翔館中等学校でオンライン授業にてエネルギーに関する講義及び実験を行った。また,武蔵野大学付属千代田中高校には,「色素増感太陽電池」の実験を出前授業として行った。
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