研究課題/領域番号 |
19K03123
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
川村 康文 東京理科大学, 理学部第一部物理学科, 教授 (90362087)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 物理基礎 / 実験教材開発 |
研究実績の概要 |
風力発電においてアクティブラーニングを進める教材については,サボニウス型風車風力発電機卓上型では,スタンドアローン型として活用できかつ32台を連結した一体型としての風力発電機としてセットアップし,モバイルバッテリーの充電ができることが確認できた。また,サボニウス型風車風力発電機中型据え置き型に関しては,据え置き型としての開発ではあったが,土台となる台車に車輪をつけることで移動が可能なものとしてせっとアップした。このサボニウス型風車風力発電機中型据え置き型で,小型のテレビが視聴できることが確認できたので,サボニウス型風車風力発電機については,高等学校に出前授業ができる実験機がほぼ完成域に達したといえる。 太陽電池においてアクティブラーニングを進める教材については,従前は色素増感太陽電池搭載型の模型自動車が走行可能なものとして開発できていたが,酸化チタンペーストの供給会社が酸化チタンペーストの供給をとりやめてから走行が不可能な状態が続いた。しかし,本研究により,再び走行可能なレベルのものになったことが確認できた。したがって,色素増感太陽電池についても,高等学校に出前授業ができる実験機がほぼ完成域に達したといえる。 その他のエネルギー実験教材としては,温水タワーすだれの実験機が出前授業用に開発された。 出前授業での実験機の学習効果の検証については,サボニウス型風車風力発電機の卓上型を用いた筑波大附属高校での出前授業において,学習効果がみられたが,授業に深くコンタクトしての出前授業ではなく,やや投げ込み型ないしは差し込み型の授業形態としてのものであったので,実験群・対照群を設定しての授業効果の検証には至っていない。 高等学校への出前授業を発展させて,中国の教員養成の大学の大学生と,当研究室で開発したエネルギー実験教材の交流を行い互いに学びあうところが多かった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で,実験機の開発においては順調であったが,これを用いての高等学校での授業実践については,学校側から延期ないしは中止のお願いをされ,一部については,延期の上,実施できたが,一部については残念ながら実施を中止した場合もあり,出前授業の部分を次年度に延期している。
|
今後の研究の推進方策 |
これまで,出前授業の実施を延期してきたもの,あるいは中止となったものを復活させて,開発した実験機が,高等学校の授業で学習効果高く活用できるものかどうかを検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
開発すべきエネルギー実験教材に関しては準備できたが,コロナ禍で,出前授業を延期ないしは,当該年度において中止したものがあった。次年度に,開発したエネルギー実験教材を用いて,出前授業を実施したいと考えている。
|