研究課題/領域番号 |
19K03131
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
三木 功次郎 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (80259910)
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研究分担者 |
直江 一光 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (00259912)
北村 誠 奈良工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (60341369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 教材開発 / バイオ電池 / 自己駆動型クーロメトリー / 迅速抽出 |
研究実績の概要 |
本研究では、前年度までに安価で簡単に製作可能な電気化学セルを作製してパン酵母を用いたバイオ電池の作成に成功し、さらに自己駆動型クーロメトリーによる食品中のグルコースなどの重要成分の分析に成功した。そこで、今年度はアルコール発酵などの実験を組み合わせて視覚的に理解でき,かつ興味が持てる実験カリキュラムの構築を目指し、実際に日本酒製造の醸造管理において重要な指標である米麹の酵素活性に着目した。米麹の酵素抽出法は国税庁所定分析法で定められているが、静置抽出法、ホモジナイズ抽出法ともに手間がかかり、本分析法の代替となる、より短時間での抽出法の開発を試みた。本研究では、比較的容易に手に入る一般的な超音波洗浄器を用いた抽出法の開発を目指した。米麹と塩を含む緩衝溶液を入れたスクリュー管瓶を水が入った超音波洗浄器に入れて一定時間の超音波照射を行った。各種米麹サンプルを用いて超音波洗浄器による酵素抽出時間を変え、処理を行った。ろ過後の米麹サンプル溶液のα-アミラーゼ活性、糖化力、酸性カルボキシペプチダーゼ活性、α-グルコシダーゼ活性、グルコアミラーゼ活性を測定した。超音波処理による各抽出効率は、抽出時間を延ばすことで上昇し、抽出時間35分で国税庁所定分析法と同等の抽出率が得られた。国税庁所定分析法では抽出に3時間かかるものもあり、入手が容易な装置を用いて同分析法と同等の抽出率が得られ、かつ迅速な抽出方法の開発が実施できた。
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