研究課題/領域番号 |
19K03132
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研究機関 | 広島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
清田 耕司 広島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (50216503)
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研究分担者 |
千葉 元 大島商船高等専門学校, 商船学科, 教授 (20369961)
薮上 敦弘 広島商船高等専門学校, その他部局等, 助教 (60610061)
大内 一弘 広島商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90610064)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 海事史 / 離島 / 海事思想普及 / 造船 / 継承 |
研究実績の概要 |
消滅可能性離島といわれる島嶼部の大崎上島を拠点として、造船・海運・船員養成・島と人の暮らし・文化などについて、 海事に関連する大崎上島の変遷を次世代に継承することを目的として、研究分担者と地域を分担して聞き取り調査や写真資料の入手を行う。大崎上島での建造船データを収集するため、船舶原簿等の閲覧調査及び明治期から昭和期にかけての「日本船名録」等から船名・寸法・所有者・建造地(建造所)等の抽出作業を行う。収集調査したデータを、別に収集している写真等に写っている 船舶と関連づけ、今後の郷土学習教材作成に活用する。また、大崎上島における造船・海運(行商船・内航)・船員養成・島と人の暮らし(地場産業)について関係者への聞き取り調査を行い大崎上島の歩みの調査を行う。大崎上島における船員養成の歩み調査のため、大崎上島町内、広島商船高等専門学校及び帆船海王丸等への訪問調査を行い、船員教育に関する資料収集及び資料のデジタル化を行っている。デジタル化の技術を応用して海王丸における建造時(昭和5年)から平成元年までの航海日誌等のデジタル化を行った。研究の発展として、令和元年10月日本航海学会第141回講演会口頭発表を行った。令和2年5月日本航海学会第142回講演会口頭発表(予稿投稿・講演会中止)を行い、令和2年12月『初代「海王丸」航海日誌前編デジタルデータ化とデータ活用方法についての一考察』が日本航海学会論文集第143巻に掲載された。令和3年5月6日、7日大崎上島町立小学校3校の6年生対象に出前授業「大崎上島の造船の歩み(海運の歴史)」をテーマにして総合学習の時間に実施した。今後、校外学習としてフィールドワークを行う予定である。令和3年5月日本航海学会第144回講演会(Web開催)口頭発表を「消滅可能性離島における海事産業史のデジタルデータ化とデータ活用方法についての一考察」の題名で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度及び2年度において、研究分担者の活動により、大崎上島を中心に現地調査(資料収集・聞き取り調査)を行い、特に大崎上島において、最後まで行商船を運航されていた方への聞き取り調査及び写真等の資料が収集できた。地域貢献として、2020年に大崎上島町教育委員会が上梓された、「追憶のかたち 明治・大正・昭和・平成 大崎上島町歴史写真集」において、掲載写真にデジタル化を協力した画像データが使用された。その際、広島商船高等専門学校創立期の練習船「三寳丸」の画像や明治31年の資料を新たに発見した。資料収集及び調査は今後も継続して実施する。 大崎上島における建造船を明治期から昭和期にかけて調査を行い、現在約1600隻のデータを抽出している。引き続き、データの補完に努める。 初年度、2年度に収集したデータを活用した出前講座を令和2年9月に計画していたが中止。令和3年5月大崎上島町立小学校3校 5,6年生対象に出前授業「大崎上島の造船の歩み(海運の歴史)」を行った。今後、校外学習として同テーマでフィールドワークを行う予定である。また、情報発信として、令和元年10月日本航海学会第141回講演会口頭発表を行った。令和2年5月日本航海学会第142回講演会口頭発表(予稿投稿・講演会中止)を行い、令和2年12月『初代「海王丸」航海日誌前編デジタルデータ化とデータ活用方法についての一考察』が日本航海学会論文集第143巻に掲載された。令和3年5月日本航海学会第144回講演会(Web開催)口頭発表を「消滅可能性離島における海事産業史のデジタルデータ化とデータ活用方法についての一考察」の題名で行った。 概ね順潮に進展しているが、新型コロナウイルス感染症による非常事態宣言発令などにより、校外(県外)への調査活動の自粛を余儀なくされており、残念ながら県外への調査がほとんど出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
1.初年度及び2年度の調査結果を踏まえ、研究分担者と協力して、現地調査(聞き取り調査)及び船名録等の資料調査などを継続して実施してデータの補完に努める。 また、大崎上島で生産されていた「マキハダ」の材料である檜の産地である奈良県桜井市等への訪問調査を行い、大崎上島のマキハダ製造などの地場産業に係る歴史資料調査を行う。 2.収集した資料のデジタル化及び資料保存を行い、地域貢献として大崎上島町史編さんへの資料提供などの協力を行う。 3.収集した各資料を活用した郷土学習教材の作成と近隣小中学生への出前授業を実施して教材の評価を行う。 4.研究内容の情報発信として、日本航海学会・日本島嶼学会等での発表・投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
広島県外(奈良県、山口県、東京都など)への移動を伴う調査を計画していたが、新型コロナウイルス対策による県外への移動自粛などにより、計画していた調査が実施出来なかったため。
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